火曜日に、帝国劇場でかかっている「エリザベート」を観てきました。

たぶん、ネタバレ内容を含んでしまうと思いますので、知りたくない方はくれぐれもご注意下さい。






もう何度目の再演でしょう……という感じですが、実は東宝版は初めて。

その昔、宝塚での初演の頃に観て、お話自体は好きだったのだけれど、某役者さんがイマイチ苦手で……ずっと観ていなかったのです。


今回、役者さんも変わりましたし、ミュージカルダンサーをしている高校友が出演していることもあって、すぐさまチケットを申し込み~ビックリマーク

主演のエリザベート(愛称・シシィ)と、トートは、それぞれダブルキャストだったのですが、迷うことなく、涼風真世さん&山口祐一郎さん(以下、いっちゃん)で。

やっぱ、まずは基本形からって感じでしょうか?(笑



で、何から感想を書くか迷ったんですが、とりあえず一言。



素晴らしい!!



やっぱすごいです、このミュージカル。

久しぶりだったけれど、すぐに耳に馴染む楽曲の数々、旋律がどれも素晴らしい。

演じる役者さんも、みんな素晴らしいレベルで競演されてて、ホントすごかった!



エリザベート役の涼風さんは、ミュージカル「マリー・アントワネット」で観て以来。

大変失礼ながら、キャラ的に重なる部分が多い役どころなので、アントワネットと似た感じになるのかな?と思ったりもしていました。


が!

まー、見事なくらい全然違ってた!!

当たり前だけど、アントワネットとはまったく違う「シシィ」というキャラクターを見事に演じきっておられました。


10代の少女時代から、60代で暗殺されるまでを演じるのですが、その演じ分け方も見事。

少女の時は少女らしく、こちらが思わず「可愛い♪」と思ってしまうシシィになっているし、皇后になって自我が目覚めていくと同時に、圧倒的な美しさが。


見た目の美しさだけでなく、歌唱力にも一層の磨きがかかっていたように思いました。

このミュージカルは、難しい曲が多いのではないかと思うのですが、非常に幅広い音域を自在に出されていて、大げさでなく、聴き惚れました。


特に、第1幕最後の、トートとフランツとの三重唱は圧巻!

こういう曲は、誰か一人が極端に上手すぎても、また、下手すぎても成り立たないものだと思うので、いかにこの方たちが高いレベルで揃っているか、よく伝わってきます。


フランツといえば、この日は鈴木綜馬さんだったのですが(この役もダブルキャスト)、この方も素晴らしかった~。

登場後~1幕終了までは、母の権威に押されがちな、気弱な皇帝っぷりがよく表されていたのですが、2幕目では、気弱なところはそのままながらも、年を重ねて、それなりに貫禄がついてくる感じが見事に演じられていました。


そして、トート。

素晴らしかった!

素敵でした!!


もうね、歌なんかは、地声が響いてくるレベルですよ。

すごい迫力。

ささやき系の、怪しげなナンバーもあるのだけど、そんなのはものすごい怪しげな雰囲気で(笑)唄われるし、その差がものすごいです。


私は、いっちゃんは好きですけれど、あまり「かっこいい!」「美しい!!」みたいな受け止め方ではなくて、どちらかというと、しれっとした顔で面白いこと言う、みたいなキャラが好きだったんで、かなり新鮮な感じでした。

先ほども述べた1幕終わりの三重唱の直前、シシィの後ろの物陰から、そっと彼女を見つめつつ現れるのですが、そのあたりはもう、ゾクゾクするようなかっこよさがありました。


ゾクゾクするといえば、そのトートと皇太子ルドルフの二重唱。

これも素晴らしいですよね~。

ですよね~、って知らないってね(笑


シシィとフランツの息子であるルドルフは、幼い頃から皇太后(おばあちゃん)によって母と引き離され、厳しく育てられたので、常に胸に孤独をかかえたナイーブな少年です。

少年ルドルフ(本当に子どもが演じてる。トリプルキャストでみんな9歳だって。まえだまえだみたい)が、立派な皇太子になろうと勉強をしつつも、お母さんに会いたい寂しい気持ちを唄っているところへ、初めてトートが現れ、僕はキミが呼んだらいつでも現れるよ、といって、ルドルフの心の隙間に入り込んでいくんです。


そして青年になったルドルフは、民族主義の台頭してきた世相や、自分の一族の将来への不安、父との対立、断ち切ることのできない母への想いに苦悩しまくり、ついに、トートの誘いに乗って死を選んでしまう……という場面で、二重唱が出てくるのですが、これが素晴らしいのですよ。


ただ、さすがにトートとルドルフの二人では、ルドルフのが不利だったかも。

この日のルドルフ(これもダブルキャスト)は浦井健治さんでしたが、見目麗しく、ナイーブな青年そのもの、ソロでは確実な歌唱力で素敵だったのですが、いかんせん、いっちゃんの声量には押されますよね汗

それほど、いっちゃんがスゴイってことなんでしょう。


忘れちゃならないのが、ルキーニ役の高嶋政宏さん。

この方の舞台姿を見るのは初めてかも?

すっかり、ルキーニ役に定着されてますが、観てすぐに納得!

もう、この役は完全にハマり役ですね。


ルキーニは、シシィ暗殺の実行犯とされる人物で、ミュージカルでは狂言回しの役どころです。

ゆえに、結構ふざけたアクションも多いのですが、観客をひきつけるのが実にうまい。


そして、たぶん発声がしっかりしているからなんでしょうが、おかしな喋り方をしたり、ぼそぼそ喋ったり、ほぼ、まともにセリフを言うことがないにも関わらず、ほとんどのセリフがきちんと聴き取れるのです。

こういうとこに、役者さんの底力を見ますよね~。

当然ながら、歌唱力もすごいですし。


唄うために創られたみたいな、まぁ見事に開く口を見ながら、この方はミュージカル俳優が天職だったんだな、と思った次第。

素晴らしかったです。


ダンサーの友人は、アンサンブルとして、いろんな場面に出演していましたが、この方の変身っぷりも見事でした。

可愛い貴族のお嬢さんの役では、同い年とは思えない可愛さで、ビックリ(笑

顔が小さくて、スタイルも完璧なので、どの衣装も映えるのよね~。つくづく、感心。


終演後、挨拶に寄らせてもらいましたが、顔の小ささについて笑える話が。

これは、裏でお話します(笑

それにしても、相変わらず元気にお仕事していて、素晴らしいと思いました。

次の出演作も、もう決まっているそうで、楽しみです~。


私はわりと舞台は好きな方ですが、彼女がいてくれることで、さらに舞台を身近に感じられている面があるかも。

自分では絶対に真似できないお仕事なだけに、彼女ががんばり続けていること、すごく尊敬するし、実はこういうことでもなければ、高校時代はあまり接点がなかったので、仲良くなれてなかったんだろうな、と思うと、不思議な縁を感じます。

これからも、体に気をつけてがんばってほしいです!



なんて、ほっこりとした気持ちになりつつ、帰ろうとしたら、楽屋口周辺がただならぬ雰囲気に!

後日ネットで検索して初めて知ったのですが、いっちゃんの出演される舞台は、出待ちの方がすごいのですってね。

知らなかった……既に出来上がっている、出待ちの皆さんの花道の中を通り抜けて帰るのは、かなり、かなり!!恥ずかしかったですぅ。。。


そんなこっぱずかしい体験もしつつ、エリザベートを観られてよかったなぁと。心から。

何度も再演されている理由が、よく分かりました。

また再演される時には、絶対観たいな♪