ITmedia 4月20日の記事より。

天文学協会から反対声明が出るのが意外でした。
現在サマータイム制を導入している大手は報道見る限りソニーだけですが,
各紙でこれだけ反対記事を目にすることが多いので,他企業は導入を控えるかもしれません。
残業時間をカットする「計画終業制」や
勤務時間を移動する「計画シフト制」などが代わりに導入されればいいのですが…。



「各地の公開天文台で構成する「日本公開天文台」はこのほど、夏の電力不足対策として提唱されているサマータイム導入に反対する声明を発表した。サマータイムの節電効果には「有効性の確証にあたり考慮が必要な要素が多い」としている。

声明では、

(1)年に2度の時刻の書き換えを要し、会社、家庭、公共機関等に配置されている時計、コンピュータ、GPSその他の機器の時刻の書き換えには、その前後で多くの人的作業が発生する。時間の変更に伴う設定や仕様の変更は広範囲に及ぶことが多く、膨大な作業とそのための電力消費を伴うことが予測されるが、この点の評価が存在しないようだ

(2)日本睡眠学会・サマータイム制度に関する特別委員会では、睡眠覚醒リズムが混乱し健康を害する可能性と、日本人の文化とライフスタイルの特性から、睡眠時間の短縮を危惧している。後者は電力消費の増加をもたらすものとして懸念されるが、この点の評価はまだのようだ

(3)こうした要素は、人的、物的に疲弊している被災地では特に大きな問題になるだろう。災害復興への悪影響が懸念される

──と、「『時制』を強制的に変えることによるデメリットであり、どれをとっても社会的に大きな負の要素となることが懸念される」として反対している。


節電目的であれば、フレックスタイム制の拡充や生活時間のシフトなどのほうが社会や生産活動に大きな負荷がかかりにくく、柔軟な対応が可能になると提案している。」
毎日新聞より。
福島県産の野菜が、ネットで大きな売上げを上げているようです。

風評被害による県農家の苦境を知った消費者達が
直接インターネットで商品を注文しているとのことで
例年にない売れ行きを記録している。

スーパーなどの小売店や、ご近所間のうわさ話に惑わされず
ひとりひとりの判断でダイレクトに品物を購入できる
ネットで売買があたりまえになった現代ならではの状況。


4月20日毎日新聞「福島第1原発:県産野菜がネットで大人気」
福島県の農家が福島第1原子力発電所の事故の影響で風評被害に悩むなか、全国の消費者がインターネットを通じ福島産の農産物を直接購入する動きが広がっている。JA全農福島のネット販売は、米や野菜、農産物加工品など約20品目すべてが例年以上の注文を受け、中には品切れになった商品も。市場を介した小売りは値崩れする傾向にあり、価格に変化がないネット販売が地元農家の心強い味方になりつつある。

http://mainichi.jp/life/today/news/20110420k0000m040155000c.html
4月20日読売新聞「世界遺産・合掌集落で屋根ふき替え…白川村」

「世界遺産の合掌集落で知られる岐阜県白川村荻町の明善寺で、本堂の屋根のふき替え作業が行われている。
全国有数の豪雪地帯として知られる同村は、雪解けを待ってカヤのふき替え作業が始まる。かつて、作業は村人総出で行われていたが、人口の減少に伴い、ほとんどの世帯が村内の業者に委託するようになったという。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110418-OYT1T00919.htm」


私も昨年末に白川郷を訪れたのだが、世界遺産に登録されていることを忘れるほど、あまりにこじんまりとつつましい集落なのに驚いた。

飛騨地方の白川郷と五箇山にある合掌造りの集落は、1995年にユネスコの世界遺産に登録。

手のひらをそっと重ねあわせた形をした「合掌造り」は、江戸時代からはじめられた養蚕のため、屋根裏に棚を設置したのが始まりと言われています。豪雪による雪下ろしの作業軽減と屋根裏の床面積拡大のために、急な角度を持っている特徴的な茅葺き屋根となっている。

集落が美しく整理されている印象を受けるのは、合掌造りの屋根が、どの家屋も東西を向いて揃っているからだ。これは屋根にまんべんなく日が当たるようにするためと、集落の南北に細長い谷があり南北それぞれの方向から強い風が吹くので、風を受ける面積を少なくするためと言われている。

ニュースにある茅葺の葺き替えは30、40年に一度行われる、集落の一大行事だ。

この白川郷の地域は、日本でも有数の豪雪地帯であることや嶮しい地形の影響で交通整理が遅れたため、奇跡的に合掌造りの住宅構造が残ったが、過疎化や住民の高齢化によって合掌造りの維持活動も限界になってきている。次の茅葺きの葺き替えは2040年~2050年となるが、その頃の葺き替え時に、今と同じ姿を保っていられる保証はない。