邦画観てきました。気になっていたゲゲゲの鬼太郎のお父さんの話。「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」11月に公開だったのでかなり遅れてしまいました。



「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」

原作 水木しげる

上映時間1時間44分


時代は、昭和31年とある村の龍賀一族の継承の話とそれによる惨殺事件。そこに血液銀行に勤める水木という男性と生き別れた妻を探している鬼太郎の父親(この作品の中では「ゲゲ郎」)が出会い謎を解決していく作品。


鬼太郎のお父さんの身のこなしが、シンプルに格好良い。そして、この話は全然子ども向けではない。自分が子どものときに観ていた鬼太郎のアニメを思い出したが、猫娘は美少女だし…。だけど、妖怪バトルの所なんかは、「あ〜、そうだった!」と懐かしくなった。


重たすぎる程の内容。だけど、龍賀一族の子ども「時ちゃん」は魂を乗っ取られて亡くなってしまう。その前にゲゲ郎達と話した時、未来を楽しみに、そしてそのために頑張りたいという気持ちをゲゲ郎に伝えていた。最後に狂骨を全部ゲゲ郎が引きうける時に「お主の生きる未来みとうなった」と言っていたシーン。昭和31年の時代背景もあっただろう。

時は変わって現代、時ちゃんは最後の狂骨として残っていたけれど、目玉のおやじ(ゲゲ郎)と再会する。その時に「時ちゃんの思っているような未来ではないよ。人の心根は貧しく…」の様なことを言っていて、思わず私は涙が溢れた。綺麗事を言わない、本当の言葉だと思う。


いつの時代も変わらない、変われない事がある。でもそうやって人は生きてきたんだな。受け取り側によって変わりそうなメッセージである。


最後、墓場から鬼太郎が生まれるシーン、ゲゲ郎は子どもが心配で目玉に魂を宿すシーンは、なんとも言えない気持ちになる。


最後に観終わって、ずーーーんとお腹に重いものが残るような、そんな気持ちにさせられた。水木しげるさん生誕100周年の記念映画、とても心に残るものとなりました。

暫く、反芻致しましょう。