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― 日本の法人税・所得税・消費税との比較実務ガイド ―
韓国で法人を設立する際、「日本とほぼ似ているだろう」と思いがちですが、 実際には申告時期・証憑方式・デジタル化水準・税務リスクにおいて大きな違いがあります。
特に韓国は電算システムに基づいた税務管理が非常に発達しているため、 日本式の慣行をそのまま運用すると、予想外の税負担が発生する可能性があります。
以下では、日本の制度と正確に比較しながら、 韓国で日本人が必ず知っておくべき核心的な税務ポイントを整理しました。
✔ まずご覧ください!
韓国と日本の税務制度 核心的な違いまとめ
| 項目 | 🇯🇵 日本 | 🇰🇷 韓国 | 主な違い |
|---|---|---|---|
| 法人税申告期限 | 決算後2ヶ月 | 決算後3ヶ月(延長はほぼ不可) | 韓国は期限厳守が重要 |
| 付加税/消費税申告 | 原則年1回 | 法人は年4回 | 韓国の申告回数が多い |
| 証憑方式 | 領収書・インボイス・資料多様 | 電子税金計算書必須+国税庁自動伝送 | 電算化による透明性が高い |
| 源泉徴収 | 納付書作成等手作業可能 | 電算自動申告・未納即加算税 | 韓国は1日でも遅れるとペナルティ |
| 役員貸付金 | 利息計算・回収要求中心 | 代表者賞与処分→高率勤労税課税 | 韓国のペナルティが厳しい |
| 業務用乗用車 | 要件比較的シンプル | 保険・運行日誌・高価車規制が詳細 | 韓国特有の規定が多い |
| 会計・税務システム | 手作業・FAX・郵便も多い | 電算化が進んでおり自動連携 | システム連携の違い |
1. 韓国法人の基本税金 – 日本と比較して理解する
① 法人税 ― 「韓国は期限厳守が絶対的」
両国とも法人の所得に対して課税するという点は同じです。
🇯🇵 日本
- 法人税申告期限: 決算後2ヶ月
🇰🇷 韓国
- 法人税申告期限: 決算後3ヶ月
- 1日でも遅れると加算税が自動付課
② 付加価値税(韓国) vs 消費税(日本) ― 韓国の申告回数は日本の4~12倍
両税とも前段階税額控除方式(売上税額 – 仕入税額)の構造は同一です。 しかし、運営方式は全く異なります。
◆ 韓国の付加価値税
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申告回数 | 年4回(1・4・7・10月) |
| 証憑 | 電子税金計算書100%義務、国税庁サーバー自動伝送 |
| 点検の流れ | 売上・仕入ともリアルタイムで把握される→漏れの摘発が容易 |
◆ 日本の消費税
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申告回数 | 原則年1回(中間予納可能) |
| 証憑 | インボイス制度導入(2023.10)したが紙・PDF併用 |
| 管理方式 | 事業者別管理方式が多様(自動化程度は様々) |
🔍 核心まとめ: 韓国は会計・税務が完全にリアルタイムで電算化されているため、 売上漏れがほぼ不可能な構造となっています。
③ 源泉税(韓国) vs 源泉徴収(日本)
共通点
- 給与・報酬支給翌月10日まで納付
- 小規模事業者対象の「半期納付特例」存在
相違点
| 区分 | 🇯🇵 日本 | 🇰🇷 韓国 |
|---|---|---|
| 納付方式 | 手作業納付書使用が多い | ホームタックス電算申告必須 |
| 付加申告 | 地方所得税申告なし | 地方所得税(住民税)毎月別途 |
| 未納時ペナルティ | 比較的緩やか | 即日加算税発生 |
④ 地方税(法人地方所得税) — 日本の法人住民税と類似
日本と同様に所得に対する地方税です。 ただし韓国は法人税申告後1ヶ月後(4月末)に別途申告します。
2. 韓国で法人が必ず管理すべき項目 ― 日本より厳格な基準
① 適格証憑 ― 日本式「領収書集め」は通用しない
韓国は「経費認定」基準が非常に明確です。
韓国で認定される4つの法的証憑
- 電子税金計算書
- 計算書(免税)
- 法人カード領収証
- 現金領収証(事業者証憑用)
日本の領収書の概念は、韓国では非常に限定的です。
違いまとめ
| 項目 | 日本 | 韓国 |
|---|---|---|
| 領収書のみで経費認定 | 比較的広く認定 | 3万ウォン超過時は法的証憑なければ認定不可 |
| 簡易領収証 | 可能 | 費用不認定+2%加算税 |
| カード証憑 | 個人カード使用多い | 法人カード使用が強制的 |
② 電算帳簿
韓国の会計・税務はデータ連動基盤です。
- 銀行 → ホームタックス
- カード会社 → ホームタックス
- 電子税金計算書 → ホームタックス
- ホームタックス → 税務代理人システム
- 決算資料自動収集
したがって「通帳コピーをFAX」、「領収証を郵送」といった日本式の方式はほとんど使われていません。
③ 業種登録(業種コード) ― 日本にはない韓国特有の制度
日本は定款の事業目的記載が中心ですが、 韓国は事業者登録証の業種コードが税金そのものを決定する核心基準です。
- 簡易経費率
- 税額減免
- 中小企業基準
- 付加税特例
- 税務調査対象選定
すべて業種コードによって変わります。 日本人事業者が韓国で最もよく見落とす部分です。
3. 韓国で特に注意すべき核心リスク(日本人経営者必読)
① 売上漏れ ― 韓国はデータ基盤のため発覚確率が非常に高い
- クレジットカード使用率が世界最高水準
- 現金領収証制度
- POS・PG社・銀行・電算網の自動連結
- 他人口座使用摘発システム構築
日本のように現金取引が多く領収証管理中心の文化とは全く異なります。
② 仮払金(役員貸付金) ― 韓国は「賞与処分」という強力なペナルティ
日本
- 役員貸付金は「役員が会社に返済すべきお金」として認識
- 認定利息計算+回収要求中心
- 銀行信用への影響あり
韓国
- 認定利息4.6%付課
- 長期間未回収時 → 代表者賞与(ボーナス)とみなす → 代表勤労所得税最高49.5%付課
- 深刻な場合は背任・横領判断
韓国で活動する日本人代表が最も多く失敗する部分です。
③ 法人カードの私的使用は即座に露出
韓国国税庁はビッグデータで法人カード使用パターンをリアルタイム分析します。
- 週末/祝日
- 自宅近隣での使用
- 病院・マート・幼児教育費
- 百貨店/免税店
→ 自動的に「業務無関係支出」として分類 → 説明要求 → 仮払金処理 → 代表勤労税増加
④ 業務用乗用車の規定 ― 日本よりはるかに厳格
韓国は業務用乗用車に対する制度が非常に詳細です。
- 業務専用自動車保険必須
- 運行日誌作成必要
- 未作成時は1,500万ウォンまでしか費用認定されない
- 高価車両(8千万ウォン以上)黄緑色ナンバープレート義務
日本にはない韓国だけの独特な規定です。
4. 韓国で成功するための日本人経営者への実務アドバイス
✔ 1) すべての費用は「電子証憑」で処理
- 法人カード
- 電子税金計算書
- 現金領収証
→ 日本式「領収書だけ集める」は通用しません
✔ 2) 仮払金ZEROの原則
- 個人支出は絶対に法人口座使用禁止
- 発生即座に返済
- 長期放置 = 賞与処分 = 税金爆弾
✔ 3) 申告期限は日本よりはるかに厳格
韓国は電算がリアルタイムでチェックするため、「1日だけ遅れても」加算税が発生します。
✔ 4) 会計・税務業務は韓国の専門家(税務士)と共に
韓国は改正速度が速くデジタル基盤のため、日本式の方式では対応が困難です。
5. 日本・韓国 税務用語マッチング表
| 日本語 | 한국어 | 説明 |
|---|---|---|
| 法人税 | 법인세 | 法人所得に対する課税 |
| 消費税 | 부가가치세 | 前段階税額控除方式 |
| 源泉徴収 | 원천징수 | 給与・報酬支給時の税金先納 |
| 地方法人税/法人住民税 | 법인지방소득세 | 所得に対する地方税 |
| 役員貸付金 | 가지급금 | 代表者の法人資金引出し |
| 領収書 | 영수증 | 韓国では単独での経費処理が制限的 |
| インボイス | 전자세금계산서 | 韓国は100%デジタル発行 |
| 決算書 | 재무제표 | 韓国は電算自動連結比率が高い |
韓国での事業を成功させるためには、日本との違いを正確に理解し、 韓国の税務制度に合わせた管理が不可欠です。
ご不明な点がございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。
