昨年11月から、送られてくるデータが
解読不能になっていたボイジャー1号。
今日、通信が復旧しました!

 



ボイジャーは1977年にNASAが打ち上げた
無人惑星探査機。
1号は木星・土星・タイタン、
2号は木製・土星・天王星・海王星の探査に成功。
今は太陽系を離れ、地球から240億kmのところにいます。
地球外生命体と出会えることを期待して
地球の様々な情報を入れたゴールデンレコードも積んでいます。

 


(ボイジャーが送ってきた海王星の写真 NASA/JPL)

ところが昨年11月、1号からデータは送られてくるものの
解読が不可能な状態になってしまいました。
NASAのチームはコマンドを送ってシステムの再起動を試み
飛行データシステムの一部に違う挙動を発見。
メモリの破損がわかり、チップのコードを別なメモリに分けて移し
工学データのパッケージ化に必要なコードを4月18日に送信。
地球からボイジャーまで22.5時間、
ボイジャーから反応が戻ってくるまでさらに22.5時間。
20日、ようやく解読可能なデータを受信できるようになりました。

47年前の探査機だよ?
それをこの地球から操作できちゃうんだ?
その上復旧までさせられちゃうんだ?
しかも240億km離れてるっていうのに
時速6万kmで飛んで行ってるっていうのに
たった22時間半×2でやりとりが可能なんだ?
そんな状態でたった1個のチップの不具合見つけちゃうんだ?
すごいなDeep Space Network!

(ボイジャーが送ってきた土星の写真 NASA/JPL)
 

とはいえ、何しろ47年前のしろものなので
太陽光発電なんか積んでません。
動力は原子力電池です。
既に出力は地球を出発したときの半分以下なので
少しずつ観測装置の電源を切りながら稼動しているそうです。
完全に停止するのは2025年の予定というけど…
なんか限界を超えてくれそうな気がしてしまう。
がんばれボイジャー!