日報中村 -14ページ目

第六感(虫の知らせ)

※同文記事をVagu*Project officialブログにて掲載中



「あっ、なんかヤベェな…」

そう感じた後に、実際マジでヤバい事起こっちゃった…的な事象ってあると思うんですけど

こないだ実家に住んでる妹から電話が掛かってきまして、そん時すぐに電話出れなかったんですよね。

んで後々、不在着信に妹の名前を見た瞬間になんかヤベェな…って思いまして、留守電入ってたんで聞いてみたら

「N村真也さんの携帯で宜しいでしょうか?藤枝市救急隊員の者です。妹さんのN村○○さんがご自宅前で交通事故に遭われ、今○○病院へ搬送中です。留守電聞かれましたらご連絡お願いします!」

ってな事に。

いや、マジで焦った。悪い予感的中。ヤベェと思ったんだよ。

実際、ばあちゃん死んだ時も、母ちゃん死んだ時も、じいちゃん死んだ時も、親父が脳出血でぶっ倒れて病院運ばれる時も、同じように電話出る前からなんかヤベェなって毎回のように思った故に、実際電話出てみたら案の定そうだった的な事が毎回。

今回もやっぱり悪い予感的中。

とりあえず、すぐ実家に戻って病院行かなきゃって思ったけど、俺自身すぐに実家へ戻れるような状況では無かったので、とりあえず妹の携帯に1度連絡。救急隊員からの着信からは1時間程経ってる。軽症で済んでいれば電話に出れるかもしれない。そんな期待を持ちつつ着信を鳴らす。

1回、2回、3回、4回、5回、コールが鳴る。

頼む、出てくれ!

そんな思いを抱きつつ、コールが鳴り止むのを待つ。しかし、コールが鳴り止んだ後に聞こえたのは

「只今電話に出る事が出来ません」

という無機質な声。

やはり出ないか…。クソ!となりゃ病院だ!

運ばれたという病院の連絡先を調べ、直ぐさま電話。

1回、2回、3回、コールが鳴る。そんなに待っているわけでは無いのに、こういう時の体感時間はやたらと長く感じる。

早く電話に出やがれ!

そう思った刹那、ようやく

「はい。○○病院です。」

年の功、60代半ばと思わしき事務員らしき男性の声が聞こえた。

身内が交通事故に遭い、こちらの病院に搬送されたという連絡を救急隊員から受けた旨伝えると、すぐに救急病棟へと電話を繋いでくれた。

保留音が鳴る中、妹の無事を祈る俺。心中は不安で一杯だ。

重症だったらどうしよう…

そんな思いが頭を支配しつつも受話器からはやたらと陽気なメロディーの保留音が鳴っている。数分は続いただろうか、ようやく看護士さんに電話が繋がった。

「もしもし?救急病棟です。どうされましたか?」

先ほどの男性に俺が電話した理由を伝えたはずなのに、看護士さんには何故か状況が伝わっていないようだ。

面倒だ、と思いつつも致し方が無い。1から状況を説明する俺。一部始終の説明を聞き終えた看護士さんは

「そうですかぁ。規則で状況説明出来ない事になってるんですよ。とりあえず病院に来て頂けますか?」

どんな規則だよコラ…ふざけんな…

怒りが込み上げてきたが、怒鳴っても仕方が無い。冷静を装い

「そうですか。しかし、遠方に住んでいるのですぐに行ける距離ではありません。一先ずそちらへ伺うとしても状況だけ把握しておきたくて連絡させて頂いたのですが…」

と丁寧に返す。すると

「少々お待ち下さい」

と、看護士が一言だけ告げ、再度陽気な保留音が鳴り出す。数秒待っていると

「患者さんのお名前を教えて頂けますか?」

最初に伝えたはずだろうが…。そう思いつつもここは事を円滑に運ばせる為だ、仕方が無い。怒りを抑え、再度妹の名を伝える。

「N村○○です。」

「少々お待ち下さい」

妹の名を確認した看護士は再度電話を保留にする。早く状況を把握したいこの現状において、こう何度も保留にされると苛立ちが倍増する。誰も悪くは無いのに、俺の怒りだけが増幅していく。

この間の役所もそうだった。稀なケースに当たった時の融通が効かなすぎだ。国や自治体は一体何をやっているんだ。

そんな今考えても仕方の無い事をついつい考えてしまう。それは俺が妙に冷静だからなのか。よくわからないが、怒りと焦りが交えた感情である事だけは確かだ。

そんな事はおかまい無しと言わんばかりか、俺の感情を逆撫でるように陽気なメロディーの保留音、そしてそれが途絶えた後の看護士の事務的な声

「もしもし。お待たせしました」

(待たせ過ぎだこの野郎…)

そうは思っても声には出さない。怒りを声にして看護士にぶつけても何の意味も成さない。今知るべきは妹の状況だ。続けて看護士の声に耳を傾ける。

「患者さん、N村○○さんですよね?えっと…今しがた帰りましたよ?」







今帰った…?多少呆気にとられた。帰ったって事は病院にいるまでも無いくらいの軽症だと言う事なのか。一先ず大事には至っていないのか。よくわからないが、当初の心配とは他所に、帰ったという事はとんでもない重症では無さそうだ。

しかし、そうは言っても妹と連絡が取れていない事には不安は拭えない。とにかく帰ったって事は妹と連絡が繋がるはずだ。すぐに妹に連絡を取りたかった俺は

「ありがとうございました。」

と一言だけ言って電話を切り、すぐさま妹の携帯へと電話を掛けた。

1回、2回、3回、4回、5回、コールが鳴る。

「只今電話に出る事が出来ません。」

電話に出ない。もとからあまり電話に出る事の無い奴だ。メールの返信だって中々返してこない。今月の誕生日おめでとうのメールだって返信の無い奴だ。そんな連絡無精の妹である。一回の電話で出ろというのが無理なのか。それでも

(こんな時ばかりはちゃんと電話出ろや!!)

そんな怒りが沸々と湧き出てくる。兄貴としては事故を起こした挙句、救急隊員から連絡が来て、挙句本人と連絡が取れてない現状が心配でならない。とにかく連絡を繋ぎたい一心だ。もう1度妹に電話を掛ける。

1回、2回、3回、4回、5回、コールが鳴る。

「只今電話に出る事が出来ません。」

もう1度。
1回、2回、3回、4回、5回、コールが鳴る。

「只今電話に出る事が出来ません。」

もう1度。
1回、2回、3回、4回、5回、コールが鳴る。

「只今電話に出る事が出来ません。」

恐らく7回程電話を掛けた。

(あの野郎…何してやがる…。病院出たんじゃねーのかよ。こういう時の電話くらいちゃんと出やがれ!!)

もはや、仮に妹と電話が繋がっても「大丈夫か?」の前に「テメー何してやがんだコラ!!」と怒鳴ってしまいそうだ。そのくらいの怒りが湧き出た頃だ。

ピロン!

もの凄く短い着信が鳴った。電話じゃない。メールだ。

送信元
「LINE」

妹からだった。

「ゴメーン。事故った。けど、なんとも無いから大丈夫。ちょっとした擦り傷くらいだからー!あっ車故障したで保険でお金足りなかったらお金お願いね!じゃ!」













ふざけんな!!!

ナメてやがる!あれだけ心配かけといてLINEで終いかバカヤロウ!

現代社会の気軽な連絡ツールで兄妹感の安否済まそうとしてんじゃねーぞボケ!!

ソッコーで鬼電してやりましたよ。さすがに妹もヤバいと思ったのか4回目の電話でようやく出ました。

ぶち切れたい思いはありつつも、やはり俺もお兄ちゃんです。妹には強く出れません。

「お前大丈夫か?怪我は?」

って、めちゃくちゃく優しく聞いてやりましたよ。

「あー、うん。家の前で車の扉開けたら走ってる車がぶつかってきてさー。窓ガラス割れてガラスの破片が腕に刺さったんだよねー。車は体に当たってきてないから切り傷だけー。しかもほんのちょっとだから大げさだよねー!キャハハハ!」

だってさ。

とりあえず大事では無いみたいで何よりでした。

しかし、これだけ心配かけといてLINEで終いにするとはどーいう事よ…

現代社会の電子連絡ツールによる関係性の希薄化なのか、そんな危惧を感じてしまった今日この頃です。

最初の「なんかヤベエな…」っていう危惧はこの事だったんでしょうか。

ってか、「誕生日おめでとう」って兄貴がメールしてんだから返事くらいしろ妹よ…。

兄ちゃんさみしいぜ

んじゃ

あっ、9/1は浦和ナルシスでライブです。

お待ちしてま