通いなれたマーケットへの道を運転していると、交通止めに遭遇した。
どうやら日中に道路上の除雪作業をしている模様。
見慣れた道でも道路の両脇に雪のブロックが高く積み上げられた状況では、どこにいるのかもわからなくなる。
カーナビのマップだけが頼みの綱だが、回り道をしても同じ通行止めのエリアに戻ること数回。家とは逆方向の道へ行き、ようやく帰宅できた。
今年の雪はある程度長く生きてきた自分でも、生まれて初めて見る光景だった。豪邸もあばら家も見分けがつかないほど雪に包まれ、高級車もボロ車も分厚すぎる天ぷらの衣ならぬ雪の衣を身にまとっている。除雪車の作業後は漏れなく、どこの玄関先でも高い塀のような氷山ができる。
数百万投じたであろう溶雪設備もほぼ意味はなさず、市民はみな汗だくで自車の発掘作業を行っていた。笑うほかないが、笑ってる場合ではない。皆途方に暮れたまま休み休み作業を続ける。車を救出しなければ通勤もままならないのだから。
進歩した未来都市を夢見ていた子供は裏切られた面持ちの中高年となって溜息をつく。
