私はユッキーに電話した…

call音が続くので出ないつもりかと思ったけど…


出てくれた…

ユッキー『もしもし…』


ルコ『ごめん…勘違いだったのかな…』


ユッキー『言った、言わないでずっともめてても拉致あかない…』


ルコ『ねぇ…、私から連絡こないって待ってたんだよね?』



私は冷静なトーンで話をはじめた…


ユッキー『うん、3時過ぎまで連絡待ってた…』


ルコ『私も4時過ぎまで待ってたよ………でもさ、会いたいって言ったのユッキーだよね?』


ユッキー『…………うん…』


ルコ『だったらさ、私が時間になっても連絡なかったなら連絡すればよかったんじゃないかな…
私はいつも何あったら連絡してるよね?
いつも時間は守って行動してるよね?
そんな私から連絡がない時点でおかしいと思わなかったの?
その時点で連絡してくれたらよかったよね?』


ユッキー『ルコの帰るタイミングに合わせるって言ったから、連絡してせかしても…って思ったし…』


ルコ『でもさ、遅くても1時か2時に帰るでしょ?って言ってたよね?
私も同意してたよね?
私、時間を守らなかったことないよね?
遅くなるならなるでもいつも連絡してるよね?
連絡しなかったことないよね?』

ユッキー『…うん……確かに…その時に連絡すればよかったのかもしれない…』



ルコ『…………………どうする?…』


ユッキー『何が?』


ルコ『……………』


ユッキー『……明日会おう………』


ルコ『……明日か………明日はもしかしたらないかもしれない…』


ユッキー『……なんで?…』


ルコ『……………』


ユッキー『……………』


ルコ『そういやさ、ユッキーって前の彼女に浮気されて別れたって言ってたよね?』



ユッキー『……うん…』


ルコ『あれ、彼女だけが悪かったと思う?』


ユッキー『………………俺に勝手なとこがあったのかもって…今なら思うかも…』


ルコ『私、彼女が浮気したくなった気持ちわかるかもしれない…』


ユッキー『………』



ルコ『そういう自分を変える気はないのかな…』



ユッキー『……自分じゃわからない…』


ルコ『私といるからダメになるのかな…
甘やかしすぎてるのかな…
ユッキーが怒られたくないって言うから怒らなくなったら余計ダメ男になってきた気がする…
あとお金も貸さなきゃよかったって後悔してる…』


ユッキー『お金はちゃんと返すよ!』

ルコ『だってさ、お金貸してから何回飲みに行った?飲み代はあっても返す金には回さないの?
これさ、普通に言うと最近絶対ユッキーは言うよね
『ルコは俺より金もらってるじゃん!』
って…
私さ、もう16年働いてるのね…こないだ計算してビックリしたくらい…
私はそれだけ働いてきたの…それに、国家資格もってるの…
資格取るのがどれだけ大変かわかる?
そんだけやってたらそれくらい貰っててもおかしくないよね?』


ユッキー『…うん…ごめん……飲み代は別貯金から出してる…飲みすぎだよね…』


ルコ『ダメになるくらいなら一緒にいない方がいいのかなって…
だから逢いたいって気持ちもなくなってきたんだ…』


ユッキー『……………』


ルコ『……………私、今日、浮気する…』


ユッキー『………やっぱり?……なんかそんな空気感じた…』


ルコ『周りに言ったらそれは浮気じゃないって言われたけど…私はやっぱり自分の中では逆の立場なら嫌なことだし、浮気なのかなって…
今日、予定あるって言ったのがそれ…
二人きりで会うわけではないけどね…』



ユッキー『それって…サクって人?』



ルコ『……よくわかったね…覚えてたんだ…』

(ユッキーには付き合い出した頃に少しだけサクの話をしたことがあった…)



ユッキー『会うの?』


ルコ『…どうしたい?……まだ迷ってる…』


ユッキー『迷ってるってことは会いたいってことでしょ?会いに行けば?』



ルコ『会いたいよ…結婚してるし、先もないけど…でも会いたくないって言うと嘘になる…
だから会いに行くってことは、明日はないってこと…
私ね、浮気できない人なんだ…



ユッキー『迷ってる時点で気持ちがあるんだし…会って、それで戻ってきてくれるならいい…』



ルコ『だから…私が浮気できない人なんだって…
私の中で会うってことが許されないの…
だから会うなら明日はないってこと……




ユッキー『でも、ここで会わない選択をして、この先喧嘩した時に『あの時会ってたらよかった…』って言われたくない…
だったら会って戻ってきてくれたらいい…』



ルコ『もし会って戻ったとして、その後も会ったりするかもでしょ?』


ユッキー『それはもう確実に浮気だよね?その時点でその後も連絡したりしてるってことだし…』



ルコ『だからだよ…一度会ったりしたらどうなるかわからない以上、今の状態で会うってことは私の中で私が許せなくなるの…』


ユッキー『だから会って戻ったらいいんじゃないの?戻ってきてくれたらいいから…会いたいんでしょ?もう気持ちはあるじゃん?』


ルコ『だからね、私が許せないの…ユッキーが許せても、私が私自身を許せなくなるから、だから行くという選択は別れるってことなの…
前にも言ったけど、ユッキーにはいろんな選択肢があるかもしれない、でも私には白か黒かしかないの…
そういう性格だって知ってるよね?
だから行くのなら別れる…

最近のユッキー見てたら、嫌になってきて…そんな中、こないだタイミングよく会う機会があるって友達から連絡がきたの…
今のユッキーのままなら、ダメになるなら行こうかと思う…』


ユッキー『…………』


ルコ『どうしたい?』



ユッキー『…行くんでしょ…』


ルコ『今のままの状態なら行く…
でもユッキーが少しでも私のこと思ってくれて、自分を変えようと努力してくれるなら行かない…』



ユッキー『交換条件ってこと?
それできっぱり諦めることできるの?』



ルコ『そりゃ好きな人だったから忘れはしないよ…
ユッキーだっているでしょ?忘れられない人…
でもユッキーが変わってくれる努力をしてくれるなら、また思い出の人に戻るだけ…』



ユッキー『変える自身ない…』



ルコ『やってもみてないのにそういう結論出すなら別れて会いに行く…
私、タバコやめたよね?すごく吸いたいって言ってて吸わないのはユッキーがいるからだよ…
ユッキーに言われて直さなきゃいけないとこ、努力してるよね?
確かにすぐすべてが変わるとは思わないし、自分もできない…
でも少しずつ変えようと努力はしてるよね…
それはユッキーが好きだからできることなんだよ…
でもユッキーはやる前からできないっていうってことは、変えてまで私と付き合う気ないってことだよね?
だったら別れる…一緒にいてもダメになるもん…』



ユッキー『会いに行かないで後悔しない?』



ルコ『後悔するしないはユッキー次第でしょ?ユッキーが私が行かない選択をしてよかったって思える存在になればいいだけの話でしょ?』


ユッキー『…変われるかな…』


ルコ『ダメって思う前にやってみる努力が大事だと思うけど…
どうしますか?…私のために変われる努力できる?』


ユッキー『……してみる…でも会わなくていいの?』


ルコ『だから、私の性格は白か黒しかないって言ってるでしょ?
会わない選択をしたってことはその時点でユッキーを選んだってこと…
サクに会うことより、ユッキーを選んだってこと…

サクよりユッキーが必要だってこと…

一番だってこと…

この先もユッキーが努力してくれたら、一番であり続けたらいい話じゃん…

私、そう考えたらめちゃくちゃわかりやすい性格だと思うよ~』



ユッキー『ありがとう…頑張ってみるけど…どうしたらいい?』

ユッキーはそう言ってくれた…



続く…