愛国:心の痛みがない愛は偽り | ルーシー・わんのブログ

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僕がこれまで読んだ本の中で、印象に残った本、読んで良かったと思える本、影響を受けた本の紹介を中心に書いていきたいと思います。

今日9月19日の朝日新聞朝刊を読んで驚きました。理由は、2つあります。

1つは、新右翼団体を名乗る男性が、堂々と朝日新聞の紙面の4分の1程度のスペースを使って、最近争議となっている領土問題に見解を述べていること。

2つ目は、その意見の内容。タイトルは、“愛国:心の痛みがない愛は偽り”。引用してみます。勘違いしないように、最後まで丁寧に注意深くお読みください。

鈴木邦男氏、新右翼団体「一水会」顧問インタビュー (注記*1):

引用

 “私はこれまで、何千回と君が代を歌い、日の丸を掲げ、靖国神社にも何百回と参拝しました。日本で一番の愛国者だと自負しています。・・・(中略)・・・よその国の人も自分の国を愛しているということです。日本人だけが愛国心を持っているわけではないのです。三島由紀夫は愛国と言う言葉は嫌いだ、愛は無制限であり、国境で区切られた愛なの愛ではない、と言っています。外国人が母国に抱く愛国心を理解し、その上で日本を愛する。日本だけが素晴らしいという考えは、思いあがった自国愛にすぎません。ただの排外主義です。・・・(中略)・・・多様性、敵対性も全て含めて抱きしめる心。それが、日の丸掲揚や靖国参拝の回数では、はかれない新の愛国だと思います。” 

引用終

“道を極める”と、斯くも寛容になれるのかという驚きを感じました。皮肉を言っているわけではなく、素直に感心したということです。

ちょっとこんなことを書くのも危険ですが、その見解に敬意を込めて書いて見ました。

たぶん過去に起こった戦争も、国民同士の負の感情の連鎖と、それにつけ込む政治家の自己愛の相乗作用により、起こったのではないかと、今の状況から想像されます。

(注記*1: 朝日新聞 9月19日 朝刊 12版 第13面 “オピニオン 愛国”より引用。)