相変わらず又聞き情報です。ニコラ・ポテルが同名のメゾンを離れるという話。現在のところ公式の発表は無いものの、ジャスパー・モリスによるとすでにメゾンとは手を切ったとのこと。
ニコラ・ポテルがネゴシアンとして活動を開始したのは1997年。急成長を遂げる一方で資金面での負担が重なったため、2003年にニュイ・サン=ジョルジュの大手ネゴシアンラブレ=ロワの傘下に入りましたが、ニコラ自身によるメゾンとして生産上の独立性は保たれていました。
ラブレ=ロワが今後メゾン・ニコラ・ポテルをレーベルとして存続させるかどうかは定かではありません。ニコラという優れた醸造家あってのメゾンだったことを考えると、ニコラの去った後のニコラ・ポテルというのも不思議な気がします。しかしメゾンの所有はラブレ=ロワに帰していますし、大手ネゴシアンが複数のレーベル名を使って玉石混淆のワインをリリースするのはよくあることです。すでに販売されている2006年、そしてプリムールで販売されてすでにおそらく瓶詰めの済んだ2007年はともかく、2008年以降の「メゾン・ニコラ・ポテル」が別物となる可能性はありそうです。
ポテルはいうまでもなく、ドメーヌ・プス・ドールのジェラン(支配人)として名高いジェラール・ポテルの息子。プス・ドールは1964年の創設以来ルイ・セイス(ドメーヌ・デュジャックのジャックの父)をはじめとするグループに所有権がありましたが、セイスの持分は1985年オーストラリア人グループが購入。1997年にジェラールが死去するとドメーヌは所有者たちによってパトリック・ラルダンジェに売却されたという経緯があります。プス・ドールを離れた時点でニコラ・ポテルはわずかな畑しか所有していなかったものの、2007年には自らのドメーヌを設立。ドメーヌ・ポテルのワインもすでに日本で出回っていますから、飲まれた方も多いはず。
ドメーヌもののリリースと軌を一にしたメゾンからの撤退は、ワイン作りの原点回帰を指向したものでしょうか。今後のポテルの作品に期待しましょう。