その頃の田舎では、まだ海水パンツのようなしゃれた物はなく一尺(33cm)幅の真っ白い晒し布を六尺(約2m)の長さに切りこれを自分でお相撲さんのように体に巻きつけ(褌)て泳いでいた。
子供なりのミニのサイズの物を貸してくれたので、それをつけて川水に恐る恐る入っていった。
少し冷たくて、熱い河原の焼石の上を歩いた足底には心地よく、ついつい流れの深みに入っていった。
足を川底から離すと、体が浮いて流れに乗り、自然にスピードがついて早く泳いでいるような快感に、今まで味わったことが無い面白さだ。
「どの位きたのかな」と思い足を着こうとしたが、とどかない!
「困ったどうしよう」パニックになった。