マンテーニャ「東方三博士の礼拝」1463 ウフィツィ美術館マンテーニャは初期ヴェネツィ... | フィレンツェ観光ガイド 加藤まり子 in 東京

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フィレンツェ観光ガイドの資格を2016年に取得しました。
現在は都内で美術の鑑賞の仕方を教えています。
詳しくはホームページから。
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マンテーニャ「東方三博士の礼拝」1463 ウフィツィ美術館 マンテーニャは初期ヴェネツィア派巨匠ジョヴァンニ・ベッリーニの元で修行後、マントヴァを中心に活躍した。マントヴァの宮殿内にある「夫婦の寝室」の天井画はトロンプルイユの一種クアドラトゥーラを使った例として有名。 三翼になっており真ん中が「東方三博士の礼拝」3枚は後から合わせたものというのが見解。 後にミラノのブレラ絵画館にある「死せるキリスト」など遠近法への大胆な挑戦が見られる前の作品。初期ヴェネツィア派に顕著なビザンチン様式が色濃く残る。 ダヴィンチ「岩窟の聖母」もそうだが洞窟はマリアの初女性を表す。東方三博士の礼拝は聖書の記述である外国から来た有識者という位置付けから中世、ルネサンス期に解釈が大きく発展。外国との繋がりや貿易、異国の貴重な知識をもたらすものとして美術で表現されるようになる。 この作品もその流れにもれず、博士達もそれぞれヨーロッパ、アジア、アフリカの容貌で描かれ、行列に加わる人達の衣装も異国情緒を纏っている。ラクダも異国を表す象徴。 マリアとイエスを天使が囲んでいるのも中世の名残。その後ルネサンス様式の代表画家となったマンテーニャだが、この作品は未だヴェネツィア派の中世の様式を色濃く引き継いでいる。 #フィレンツェ #イタリア #イタリア美術 #美術館巡り #西洋美術 #ウフィツィ美術館

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