週末にフィレンツェ近郊のシエナに行ってきました。
フィレンツェからバスもしくは電車で約1時間。
シエナは中世にはフィレンツェと肩を並べるほどの力を持っていた街です。
この街は7月と8月に行われるパリオという競馬が有名です。
この塔の前にある広場で繰り広げられる競馬。迫力ありそうです。
フィレンツェと同じく銀行業で栄えたシエナ。
フィレンツェと長い間覇権を争います。
街の中心となるドゥオモ。後期ゴシックの絢爛たる構えです。
これを見たフィレンツェは負けじと大きなドゥオモを建てます。
そしてそれを見たシエナもこの教会の拡大化計画を立てたそうです。
フィレンツェのドゥオモと異なるのは中もゴシック調で絢爛豪華なこと。
床はこんな感じで全て装飾されています。
今回のシエナ訪問の最大の目的はこの方、ヘルメス・トリスメギストス。
ヘルメス文書という哲学を伝えたと言われています。
キャンティ・ワインの生産地と近く、ご飯が美味しいのもシエナの特徴。
こちらはフレッシュ・ポルチーニのパッパデッレ。
美味しかった♡
デザートにはこちらも有名なカントゥッチーニ(ビスコッティ)。
ヴィン・サントという強目の白ワインに浸していただきました。
この街は中世の雰囲気がそのまま残っています。
路地裏にはこんな風景が広がっていました。
21世紀であることを忘れてしまいます。
どこを切り取っても絵か映画にしか見えない街。
この魅力に惹かれてイタリアに来た当初、3回ほど訪れました。
でも今回久しぶりに来て感じ方が変わった気がします。
シエナは中世がそのまま封じ込められたまま現代に来た感じがします。
一時はフィレンツェと肩を並べるほどの力を持ったシエナ。
しかし1555年、シエナはフィレンツェに併合されます。
1400年代にルネサンスが花開いたフィレンツェ。
ルネサンスは芸術だけに及びません。思想もルネサンスの影響を大きく受けたのです。
中世ゴシックの雰囲気をたっぷり残したシエナを見ていると、ルネサンスという人文主義の有無が2つの都市の明暗を分けたのではないか、と思うのです。
ちなみにシエナは500年経った今でもフィレンツェを恨んでいるそうです。
500年続く都市間の確執・・・近ければ近いほど強いのかもしれません。
フィレンツェからはアクセスも簡単。
中世の面影をそのまま残した風景をぜひ味わいに足をのばしてください。