前回から「マグダラのマリアを訪ねて」という副題で書き始めました。
ここでマグダラのマリアを美術作品の観点から見ていきたいと思います。
まずはこちらイタリアのフィレンツェ、パラティーナ美術館にあるティツィアーノの作品です。
長い髪で裸体を隠すようにしているマグダラのマリア。
西洋絵画では、アトリビュートといって、持ち物で神や聖人を表します。
マグダラのマリアのアトリビュートの一つが長い髪。
これは一つはイエスの足を髪で拭ったという聖書の記述からきているもの。
こちらも長い髪ですね。
イタリアのアレッツォという街にあるピエロ・デッラ・フランチェスカの作品です。
手に持っているのは香油壷。
こちらもマグダラのマリアの大事なアトリビュートの一つです。
長い髪でイエスの足を拭いたのは香油をこぼしてしまったから。
この絵(↓)にも香油壷が描かれています。
フィレンツェにあるサン・マルコ教会にある作品です。
前の作品でもそうですが、緑色の衣服の上に赤のマントをまとっています。
下の作品でも同じ色の組み合わせです。
こちらはフィレンツェの高校に飾られています。
ペルジーノといってラファエロの師にあたる人の作品。
こんなのを見ながら高校生活なんて憧れます
この作品ではマグダラのマリアはイエスの磔の足元にいます。
そう、マグダラのマリアはイエスの死と復活に大きく関わる人物なのです。
そう、マグダラのマリアはイエスの死と復活に大きく関わる人物なのです。
こちらも前述のサン・マルコ教会にあるフラ・アンジェリコの作品。
『我に触れるな (Noli me tangere) 』
復活したイエスに近づこうとするマグダラのマリア。
イエスが「まだ父(神)の元に行っていないので」触れてはならない、とマリアを諭すシーンです。
イエスの復活を弟子たちに伝えるマリア。
しかし弟子たちはマリアの言葉を信じません。
その後マリアは33年間洞窟にこもって瞑想したと云われています。
その姿は「悔悛のマリア」として色々な美術作品になっています。
これもその一つ。
ここでは「儚さ」の象徴として頭蓋骨がマリアのアトリビュートとなっています。
マドレーヌというのはマグダラのフランス語読み。
すなわち、この教会はマグダラのマリアを祭る教会です。
すなわち、この教会はマグダラのマリアを祭る教会です。
思えば日曜学校に行っていた時から好きだったマグダラのマリア。
今回グリーンターラさんの南フランスのツアーに参加させていただいて、マグダラのマリアの足跡を歩くことができました。
これからは美術作品を見てもなんとなく親近感がわくような・・・
南フランスを思い出しながら美術鑑賞したいと思います。