旭川空港に着きました。
手荷物受取所にて。
自転車が出てくるまで、椅子に座って待ってました。
ターンテーブルが回り始めてしばらくした頃、係員が私の自転車を持ってやって来るのが見えました。
自転車はターンテーブルには乗っておらず、係員が個別に持ってきてくれます。
しかし。
「え?」
「逆さに抱えてる?」(←輪行状態から逆。サドルが上、ディレイラーが下)
「え!ちょっと待って!」
慌てて自転車に向かったけど、間に合わず、カウンターの前にドスンと置かれた。
上下逆の、リアディレイラーが地面に接した状態で…。
自転車はバランス取れないから、傾いて斜めになっていた。
そして持ってきた係員は去って行きました。
カウンターのスタッフさんに事情を説明。
羽田で、運ぶときの向きを説明したこと、上下逆にすると壊れる可能性が高いこと。
旅行で使うために持ってきたのに、壊れてたら持ってきた意味がないこと、など。
JAL 「機内で横になって置かれていて、どちらが上だかわからない状態になっていて、こちらの職員がこの向きだろうと持ってきたのだと思います」
さらに「係員がどのように運んでいたかは、私は他のお客様の対応をしていたので、見ていません」とも。
そして、「従価料金はお支払いですか?免責事項にサインされてますよね?」と諦めさせる方向に話を持ってかれそうに。
しかし私は運ぶところを見ていたし、現に逆さに置かれている。置かれた状態はカウンタースタッフも見ている。
私 「機内の状態とか、やむを得ない事情ならわかりますが、着いてから羽田で伝えた通りに運んでいなかったのはそちらのミスですよね?」
私 「そちらのミスでも泣き寝入りをしなくてはいけない、免責事項ってそういうものなんですか?」
と、私も食い下がってみる。
ああ、こういうとき一人って不安。
もっと弁の立つ頭のよさもほしい。
言い忘れたけど、「どちらが上だかわからなかった」って、袋のロゴが逆さまの状態で持ってきたじゃないか。「mont‐bell」ってアルファベットの上下はわかるだろ。
JAL 「とりあえず壊れてないか今ここで確かめてみてください」
私 「今ここでって、ここで自転車組み立てて乗り回していいんですか?見ただけでは壊れてるかどうかわからないんです。しかもしばらく乗ってみてから不具合が出てくる可能性もありますし」
JAL 「いや、ここで自転車組み立てるのはできませんね…」
JALのスタッフも、クレーム客来たよ的なかんじで困った様子ではある。
確かに彼女は何もやらかしてない。やらかしたのは伝達不足の羽田スタッフと持ってきた係員なのだけど。
だから気の毒なんだけど、でも私は彼女に訴えるしかないわけで。他にいないから。
横向きに置いたときにどちらを上にするかの紙は貼られていたが、運ぶときの「↑↑↑」の貼り紙はなかった。そういう貼り紙もあるみたいなのだが。
このまま出口を出て組み立たら壊れてました…ということになったとき、「手荷物受取所内で確認してないものについては責任負いません」って絶対言われそう。
だから、このまま出口には行けない。
JAL 「では外で組み立てて確認してみて下さい」
私 「それで不具合があったら、もうここには戻れないですよね。どこに言えばいいんですか?」
JAL 「スタッフが持ち回りでいろんなカウンターを兼務しているので、どのカウンターに行かれても大丈夫です」
またイチから説明するのは面倒なので、事情をシェアしておいてください、と言って一旦出口へ。
組み立てて、ひっくり返した状態のまま、素人ながら目視で点検。
リアディレイラーは折れたりとかはしてないみたい。
ある程度はプチプチが守ってくれたようです。
曲がっているのかは、わからない。
ペダルを回すとホイールは回る。
ギアも、ところどころ変わりづらいけど、いちおう変わる。
チェーンが絡まったりとかはない。
乗ってみて、空港前の歩道を往復してみる。
他の客から見たら10mくらいを自転車でぐるぐるぐるぐるしてて、変な人だ。
やはりところどころギアが変わりづらい。
そしてカタカタと変な音がする。
出発カウンターの別なスタッフに報告。
私「現状、乗れなくはないとは思うが、ギアの変速がおかしいのと、変な音がしています。」
JAL 「どうしますか?旭川で修理しますか?」
私「この後に、乗ってみて調子悪くなってどうしようもなくなれば修理するしかないが、貴重な旅の時間に出来ればやりたくない。乗れなくはなさそうなので、様子をみて、地元に帰ってから自転車屋さんでみてもらいたい。
万が一、修理となったら領収書を取っておけばいいですか?」
JAL 「かしこまりました。では何かありましたら木曜日のお帰りの際におっしゃってください」
とりあえずこれでJALとのやり取りは一旦終了。
あとは旅の間にメカトラブルが起きないことを祈るのみ。
それにしても。
「LCCは不安だけど、JALとかANAなら丁寧に扱ってくれるよ」って言ってた人いたけど、私もそうなんだろうな、と思っていたけど、そうでもないんだなということを学びました。
もちろん丁寧に扱ってくれる人もいるだろうけど、たまにはいい加減な人とか、しまなみ周辺の空港ならサイクリストも多くて慣れてるかもしれないけど、そもそも自転車の扱い方なんて知らないスタッフの方が多いだろうし。
全スタッフが、あらゆる荷物の取り扱い方に、全てに精通しておけ、とは思いません。
そして今朝、羽田空港で自転車を持っている人を一人も見なかったので、やはり自転車は預け荷物の中では珍しい存在なのだな、ということも感じました。
でも、「運ぶときに上下を守る」ことは羽田でしつこめに言ったし、それが旭川にちゃんと伝わっていれば(「↑↑↑」の貼り紙してくれていれば)、起きなかった出来事だと思うのです。
それが残念です。
飛行機輪行はどこまで自転車をプロテクトすればいいのか、っていう正解がわかりづらい。
今って「ホイールを外して袋に入れる」ってことくらいしか決まっていないけど、あとは自己責任ってかんじだけど、航空会社が「こういう状態で持ってきてください。ここの箇所はこのように保護した状態で持ってきてください」ってガイドラインをアナウンスしてくれれば、そのとおりにやる(あるいは出来なそうなら飛行機輪行を諦める)のに。
厳重にすることを追求すれば、そのための道具がかさばって身軽に移動出来なくなりますし。
こういう点がクリアになれば、自転車輪行をやってみよう!と思う人も増えるのでは、と思います。
やっぱり心理的にハードル高いですもん、飛行機輪行。
今回は運が悪かった…って、毎回運任せにしたくないですしね。
まあ、こんなことがあっても、いちおう乗れる状態ではあるのが、不幸中の幸いです。
なるべく気持ちを切り替えて、旅を楽しみます!
ああもう一回、飛行機輪行しなきゃいけないんだよな…。帰りに。