5月22日(土)、帝国劇場でレベッカを観劇しました。シアタークリエでの初演は、何となく見送ってしまい、ちょっと後悔していて、今年は、クンツェ&リーヴァイコンビのウィーンミュージカル3作品一挙上演をするということに惹かれて観劇を決めました。
しかし、難問が
今回のレベッカ再演(大劇場版では初演)では、重要な役どころであるダンヴァース夫人がWキャスト
初演から演じられているシルビア・グラブさんは、この役で第34回菊田一夫演劇賞を受賞されています。涼風真世さんは、今回の公演からの参加ですが、かなめさんの歌声も聞きたい。悩みに悩んだのですが、この先クリエミュージカルコンサートも観るためには、レベッカの世界観が分かっていたほうがいいと思い、役替わり完全制覇をするためにダブル観劇となりました。
帝劇のロビーに入ると
のようなものが。。。
天井から吊り下げられた広告幕なのですが、ウィーンミュージカル3作品が並ぶと余計ワクワクしますね![]()
まず、12時30分公演のダンヴァース夫人はシルビア・グラブさん。意外と体格の良い方だったんだとビックリしました。だからこそのあの声量というか、声に厚みというか幅があるんだなと納得。
そして、17時30分公演のダンヴァース夫人は涼風真世さん。かなめさんのダンヴァース夫人は男役時代のような声の出し方で、とても懐かしかったです。
お二人を観ての違いを考察してみたいと思います。演出の山田和也先生は、プログラムにシルビアさんのダンヴァース夫人は”ドライ”、かなめさんのダンヴァース夫人は“ウェット”と書かれていました。それがどういうところに表れているかというと、シルビアダンヴァースは、レベッカとレベッカのいた世界を守るために自分を殺して、自分が盾となって守るといった感じです。それに対して、かなめダンヴァースは、レベッカを愛し、
レベッカを歌うときは心が泣いているように聞こえました。ここが大きな違いだと私には感じ取れました。
シルビアさんは、ずっと笑わず、能面のような感じでダンヴァース夫人を演じていました。なので、カーテンコールでニコッと笑うのがすごく可愛かったです
レベッカの寝室で、
レベッカを歌うとき、ドレッサーの前にレベッカが座っているかのように髪を撫でる仕草があったのですが、ここは本当にレベッカがそこにいるかのように思えてゾクッとしました。(歌詞でいうと、“髪の手触り”の辺りです。)
かなめさんは、時折「フッ
」といった感じで笑うので、銀の狼のシルバや天使の微笑・悪魔の涙のメフィストフェレスを思い出しました
男役さんチックなかなめさんを観れたので、レベッカを観に来た甲斐ありました
カーテンコールのかなめさんは、全然笑わなかったです。(ここもシルビアさんと違うようにしているのかしら
)モーニングルームにあるレベッカのアドレス帳やレターセットの場所を整えるときは、レベッカの物=レベッカそのものとして、愛おしそうに触れているのが印象的でした。
それでは、主役を初めとした主な役の方の感想です。全員でなくてすみません。
マキシム役の山口祐一郎さん。「わたし」役の大塚ちひろさんとの体格差があまり気にならず、「わたし」が大人になってマキシムを包み込むような愛を示したときに逆に有利に働いたように思います。こういう上流階級の紳士は、山口さんの十八番ではないかと思います。
「わたし」役の大塚ちひろさん。私は大塚ちひろさんの舞台を初めて拝見したのですが、アイドルだと思っていたので、歌えることにビックリしました。ちょっと眉のお化粧が気になるのですが、「わたし」が大人になる前と後では前髪で工夫しているところが良かったと思います。カーテンコールで山口さんと腕を組んで出てくるところも可愛かったし、二人でクルクル回るところも微笑ましかったです。
ヴァンホッパー夫人の寿ひずるさん。イーちゃんの
アメリカン・ウーマンは、とても華やかでした。このあとの1幕の幕切れのところは、マンダレイの部外者的立場を表現し、「わたし」を実はすごく心配しているといった気持ちがあって、一人違う場所で祈るようにしているんだなと思いました。
もし、イーちゃんが2番手で退団宝塚のトップスターになっていたら、宝塚の歴史はどのように変わっていたのかしら
と思ったのですが、トップスターだけで何代になるのだろうと考えるだけで頭が痛くなりそうだったのでやめました![]()
まさか、同じ舞台に立つところを観ることになろうとは…
ベン役のtekkanさん。とても難しい役だと思います。私は、ベンはちゃんとマキシムがやったことも分かっていて、レベッカをあまりよく思っていないことから、口を噤んでいるんだと思いました。
舞台装置もすごく工夫されていて、レベッカの肖像画があると思われる額縁にはLEDらしきものがあり、暗闇に浮かび上がるところとか、想像を掻き立てられると思いました。
あと、モーニングルームのカトレアは最初は銀色で、最期の方で「わたし」に片付けるように言われるところではきちんとカトレアらしい濃いピンク色になっていました。これは、窓も開けず、カーテンも閉じたままで陽も入ってこないというのを現しているんですよね。
一つだけ残念なのは、レベッカの影が投影されるのですが、「わたし」が仮装舞踏会で着るドレスと同じだということが観客には分かってしまっているので、一幕のラストの「わたし」の驚愕といった気持ちを共有できなかったこと。でも、その分ダンヴァース夫人の表情を確認しようと思えたので、これはこれで良かったのかな…
帝国劇場でレベッカのCDを買わなくて、翌日後悔したのですが、銀座の山野楽器で買うことができたので、ウォークマンにダウンロードして聴いています![]()
(追記)
最後のマンダレイが炎上するところは、本当の火を使うようになったそうですね。あとで、何かが燃えたような臭いがするので臨場感があるのですが、火はチョロチョロといった感じなので迫力がないのが残念です。消防法などの絡みであれが精一杯なんですよね。
シルビアダンヴァースの回では、客席で川平慈英さんをお見かけしました。慈英さんのブログを読んだところシルビアさんとお友達のようです。


