東京宝塚劇場公演クラシコ・イタリアーノ-最高の男の仕立て方-/NICE GUY!!-その男、Yによる法則-を11月25日(金)15時30分公演(初日)、12月4日(日)11時公演、12月17日(土)15時30分公演、12月18日(日)11時公演、12月24日(土)11時公演の計5回観劇しました。
お芝居の作・演出は植田景子先生。今回のお芝居を観てふと思ったのですが、同じ女性演出家でも小柳奈穂子先生とは対極をなすというか180度考え方が違うような気がします。小柳先生のめぐり会いは再びでヒロインのシルヴィアは「男って何も無いところで転ぶようなそんな女の子が好きなのよ
」と言わせて、そうじゃないんだよという結末になったと思うのですが、景子先生はヒロインのミーナに最後のシーンまで何もないところで転ばせ、主役のサルヴァトーレに手を差し伸べさせている。景子先生の書く作品のヒロインは不幸のどん底だったり、病気だったり、娼婦だったり。とても女性が書いている作品だと思えないほど、戦前の女性の価値観を持っているような男性が書くようなヒロインばかり。でも今回は、何となくこれからに期待できそうな終わり方だったから、私の気持ちも救われたように思います。
今回の公演は
のカッコイイ男役を見ることができる眼福なシーンばかりだったから満足なんですけどね。
一番のお気に入りは、ショーの棘
の場面。こういう退廃的な感じが大好きなので、大満足でした。凰稀かなめさんは逃亡者という役名で、着ていた衣装が第三帝国のSSの軍服のようだったので、何から逃げているのかとかいろいろ考えながら観ていました。第三帝国は好きではないけれど、軍服は人気があるのが分かるくらいカッコイイと思うし、これが似合うのはタカラジェンヌが一番だと思います。
大空祐飛さんもこういう妖しい雰囲気が今の現役生では一番似合う方だと思います。今、いろいろ考えてみたけれど、他には思い浮かばないです。そうなると退団はすごく惜しいです。(でも、大空さんが決めたことなので、とやかく言うことはできませんが。)
ショーの風の場面も良かった。曲の
Stand Aloneも良かったし、退団者たちがセンターで踊って、周りにいる組子たちに手を差し出して、一緒に踊りだすところがいつも何だか泣けてきました。本当に心が温かくなるシーンだと思います。
そうそう、お芝居を観ていると妙に「Always 三丁目の夕日」を思い出してしまうのでした。別に祐飛さんが演じているからという訳ではなく、1960年代の話でイタリアも日本も敗戦国だったから似たような状況だったのだなぁと思って観ていました。