5月8日()、星リラの壁の囚人たち 11時公演を観劇しました。


注意この先、ネタバレ等を含みますので、これから観劇をされる方はご注意ください。注意


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私は、初演の涼風真世さん(この先、かなめさんと書きます。)のリラの壁の囚人たちを東京特別公演の五反田ゆうぽうと簡易保険ホールで観劇しました。宝塚バウホールでの公演は1988年1月で、東京・名古屋特別公演は9月だったため、当時は再演と言っていたように記憶しています。


この頃の東京特別公演は、2、3日程度の公演日程が多く、FCなどに入っていないとチケットが入手困難で、観れるだけでも有り難いといった感じでした。


ゆうぽうとの2階席から観劇したような記憶があるのですが、舞台を見下ろす席だったせいか、舞台の床が石畳のようになっていたことが強烈な印象となって未だに鮮明に覚えています。


今回、星での再演は現代に合わせて新曲などを追加するとの話でしたが、主題歌音符いつか来る日の夢が開演5分前から客席に流れ出し、「これは変わらないんだ」とちょっとホッとしました。でも、幕が上がり、セットのパリの袋小路にある建物が小奇麗で、石畳がないため、舞台全体が明るい印象になってしまいました。初演時は、戦争中の感じがするような落ち着いたトーンだったと思います。だからこそ、いかにもリラの壁の牢獄に囚われた囚人のような感じがしたのですが。。。


エドワード(通称エド)役の凰稀かなめさん(この先、テルくんと書きます。)の登場は客席から。私はわりと前方のセンターブロックの良席(いわゆるお客様席と言われる辺り)が、友の会優先公演で上手い具合に当たったので、テルくんがどこから入って来たのか確認できませんでした。後方扉1からだったのかな?最初は、1960年になるので、壮年のエドワードということで、テルくんは口ひげをつけています。軍の帽子とコートを着ているのですが、口ひげがブルネットというのがピッタリな金色に近い茶色なので、余計映画に出てくるような外国人の俳優さんのように思えます。(確かかなめさんは髭はなかったはず。)


1960年のパリの昼下がりから始まるのは、初演と同じ。この次のシーンが新たに挿入されたシーンでした。レジスタンス活動がプロローグのダンスシーンとして紹介され、エドが怪我をするところが入り、リラの壁の中に追い込まれていくところが分かりやすくなりました。


エドという役は、初演のかなめさんが前年にME AND MY GIRLで約1年間女役(ジャッキー)をやっていたため、かなめさんの“男役”をというところからスタートしているので、ジャッキーとは真逆でちょっと影のある感じで、あまり発散しない役になったのだと思います。


オリジナル作品は演じる生徒さんに合わせて脚本が書かれるので、オリジナル作品の再演の難しいところは、いかに初演のイメージを崩さずに、再演として演じるかというところだと思います。今回、テルくんは凍てついた明日の再演で苦労したことを活かして、初演を観た人にも納得してもらえるようなエドを演じていると思います。


私は、かなめさんが歌うまさんだったからテルくんの歌をちょっと心配していたのですが、杞憂に終わりました。テルくんにはこういうゆったりとした曲が合うのかもしれません。


私の印象に残った方を中心にした各キャストの感想です。


ポーラ役の白華れみさん。ミキちゃんは、声がポーラにピッタリだなぁ~と思いました。ちょっと薄幸そうな感じがするところもピッタリです。テルくんとの並びも違和感なく、ずっと星組にいたかのような存在感というか、もう馴染んでしまっている感じです。少しずつエドに惹かれて行くけれど、自分にはジョルジュがいるとあえて自分に納得させているというところがもう少し出ると良かったかな。そうすると、エドが自分の兄ではないと分かって、そのあとのエドを庇う最期のシーンがもっと引き立つのではないかと思います。


ジョルジュ役の紅ゆずるさん。お芝居では戦場で負傷したことにより足が不自由という設定なので、ずっと車椅子に乗っています。心の傷が深いジョルジュを初演の久世星佳さんが内にこもるような感情を表現しているとしたら、さゆみちゃんのジョルジュは爆発させるような感情で表現していました。ジョルジュの最期のシーンのさゆみちゃんが凄くて、私はあの右足が目に焼きついて離れません涙


ギュンター役の美弥るりかさん。声がギュンターにピッタリでした。顔に似合わず、男役らしい声を出すんですよね。みやるりちゃんのことだから、かなめさんのリラの壁の囚人たちはビデオが擦り切れるほど見ていると思います。みやるりちゃんだけ初演の空気を感じるようなそんな雰囲気。マリーへの投げキッスもとても自然で、だけど心掴まれちゃうハート


ジャン役の壱城あずささん。ウェイターだからソムリエエプロンをしているのですが、これがすごいおしゃれな付け方なんです。私はしーらんのソムリエエプロンの付け方に萌しーらんは、可愛い顔立ちをしていると思うのですが、ジャン役のときの顔はとっても嫌らしげDASH!ちょっとやさぐれた感じがして、しーらんにも心掴まれちゃいましたハート


ポーラのお父さん、モラン役の美城れんさん。私はどうしてこんな芝居心のある方を見過ごしてきたのかと反省反省!84期生は、文化祭を観ているので、私は忘れてはいけない期なのにあせる新型インフルエンザで休演者が出た太王四神記Ver.Ⅱでは、代役でフッケ将軍をやっていたのを思い出しましたキラキラ落ち着いた語り口と何もかも見通しているかのような佇まいが良かったです。


ピエール役の天寿光希さん。この方も私は今まで見過ごしてきたと反省反省!バウホール公演は、新人公演を観ない(観れない)私にとって下級生を覚える絶好の機会です。歌が上手くて、存在感があって良かったです。ペアで出てくるルネ役の麻央侑希さん、もう少し身体を絞ってねDASH!


マリー役の音波みのりさん。はるこちゃんの声はすごい耳に心地よいです。初心なマリーと酸いも甘いも噛み分けた女将さんをきっちり演じ分けていました。ギュンターに世話になることを決めたあたりから、娘から女に変わったような感じが、靴などの小物からも感じられました。


フィナーレが今回ついたことによって、この世で結ばれなかったポーラの思いが叶って良かったねという感じもあるのですが、ラストシーンの余韻がなくなることの淋しさも感じられて、私には甲乙付けられないです。


プロローグっぽいダンスシーンのある第2場やカーテンコールのシーンの背景が、Je Chanteのときと同じかなと思ったので、舞台写真などで確認してみたら、どうも違ったようでした。


あと、音符ラ・マルセイエーズを歌うところで、小原先生の初演時のプログラムの言葉を思い出しました。家に帰ってから確認してみたら、初演の東京・名古屋特別公演のプログラムにのみ記載されていました。以下に引用します。


「しかし宝塚で戦争物、特にスパイの話など果たして出来るのかどうか散々迷ったのですが、あの『カサブランカ』の様な映画のタッチで作ればいいのだと割り切ったのです。」(引用終了)


カサブランカを観たあとの私としては、この言葉がようやく理解ができました。


東京特別公演では、一層進化した舞台を見せてくれることを期待しています。