2010年1月26日(火)

私の兄は18歳違いで、私の父が死んだのが私が5歳の時で兄は23歳で弟・妹を5人を
経済的に支えなくてならない運命になってしまった。母は勤める事無く、子供達を育てた
兄は弟妹の為に、昭和31年にはまだまだを町内で数台しか無いテレビを買って来た。
弟妹が片親の惨めさを「ぬぐう為」だと、晩年話してくれた。
34年頃にはトランジスターラジオを買ってきて、36年にはマイカーを買って来た。
新し物好きだったのか…動物も好きで「熱帯魚」「ウサギ」「鳥」「猫」「犬」と
いつも家には動物が庭を走り回っていた記憶がある。

兄は55歳で肝硬変で体を崩し、何度も手術を重ねて二十数年間ヤマイと戦い、
好きな事を全部やって死んで行ってしまいました。田園調布の家も人手に渡す事無く
母を94歳まで面倒を見て、母を見送った時に兄は「ホットした、これで死ねる」と
話していた。

晩年は「カエルの置物」のコレクションをして、「阿弥陀如来」「観音様」だと
上野美術館で見終えた物を、死ぬ2ヶ月前に九州まで「見納め」と言って追っかけて
行ったという。平成22年の正月まで「生きられる」と言って年賀状を用意したけど
駄目だった。

どうするのかな?「カエルの置物」が数百と兄の居間に飾ってあったし、兄も部屋には
貴重な阿弥陀如来の本が沢山ありました。
死ぬ数週間前に生き物はペットショップに寄贈していました。
コレクションというのは所詮捨てられてしまうのかな?
私の部屋にある「落語のカセット・MD」5000本も所詮捨てられてしまうのだろう!
コレクションしたCDもミニカーも…
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