課題図書《恋愛小説編》 | RUBYBIRD

課題図書《恋愛小説編》

会社の人に貸りました。




「夢を与える」 
綿矢りさ
河出書房新社



先輩に、むっちゃピュアな人がいる。
奥さんも子供もいるのに彼女もいるので
ピュアの方向性を説明するのが難しいのだが
ちょっとしてみる。

この人、しょっちゅう恋愛ネタで浮き沈みしているのですが、
要は恋のドキドキ感がないと生きていけない!
というタイプで、
のめりこみかたは真っ直ぐといえば真っ直ぐだ。


根本的なとこが破綻してるのに(奥さんはどうなっているのだ)
一生懸命な場所が間違っていて、(元カノとよりが戻りそうで最近そわそわしている)
試しに「じゃあそのうち奥さんと別れるんですか?」と聞くと
「離婚なんてするわけないじゃん、バカか?」
とアッサリ言い、(なんだそれ)
ちょっと意地悪く「奥さんとっくに気づいてますよー」と言うと
「気づく訳ない。この仕事だったら言い訳なんていくらでもあるだろ?
俺はそこまで考えてこの仕事を選んだんだから。」
と自信満々。(自信持つとこ間違ってる)

でもまあ恋する本人、生き生きしてるからまあいいやと。(端で見てるだけなら面白い)


そもそも本人が、悪いことしてる意識がぜんぜんなくて、
全力で生きてるんだ!
って感じがするんだよね。
まわりに自分がどう思われてるとか
そういうのは考えもしないみたい。



例えばこの本にしても。
私にすれば、「どんな本読むの?」って
あんまり気心知れない人に聞かれるのって
ちょっと緊張する。

 なんて答えればいいかな。
 素直に大好きな本の話をする?
 でもそれだとこの人とその後の話が続かないかもしれない。
 一番じゃないけど、話題性のある本の話をしようかな


とか、

 この人、純文学の話したら引きそうだな。
 無難に雑誌とか適当に答えとこうかな。


とか、相手と自分の距離感とか関係性で
受け答えを自然に若干操作してしまう。

それってある程度はフツウのことだと思うんだけど、
このお兄さんはそういう「距離感をはかる」って感覚が皆無。


兄さん 俺さ、最近(恋が)ぜんぜんうまくいかないから
    恋愛小説読むことにしたんだー    

   (絶句 ・・・笑)
    たとえばどんなの読むんですか?

兄さん 何でも読むよ。唯川恵とか林真理子とか。

   うわっ、ずいぶんウェット系読むんだなー
    私より女らしいじゃないですか!

同僚  あれですか?SPA!とかで恋愛マニュアルとかやってると
    買っちゃったりします?

兄さん そうなんだよー
    ああいうので、ちゃんと勉強してるんだ。熱心だろ?
    こんなにまじめな奴いないと思う。

同僚&私 (兄さん、面白い・・)



以上、冗談のような会話ですが
兄さんは至って本気で話してます。
なんというか、疑うことを知らないというか
ものすごーく無邪気。
上の会話で、私も同僚の男の先輩も
半分おちょくって話してるように見えますが(たぶんそう)
でもそれ以上に、この兄さんのピュアな感じが憎めない。
なかなか希有な人だと思う。

そうしてみると、
いちいち周りの反応とか気にしてる自分は
とても小さい人間のような気さえしてくる。
そしてそのお兄さんイチオシの本が
綿矢りさだったのでした。


土日で読みますが、、
泣いた箇所とかに線とか引いてあったらどうしよう。






・・とはいえ、不倫は不倫ですので奥さんのことを考えると
いかがなものかとは思う。