water展で思う

ミッドタウンに足をのばして、
21_21のwater展を覗いてきました。
今や時の人、佐藤卓さんの展覧会。
キシリトール(ロッテ)や、明治おいしい牛乳、
金沢21世紀美術館なんかもこの方によるものです。
デザイナー出身なんやけど、
なんというか使う側(デザインを受け取る側?)
の感覚を熟知してるかんじ、
計算し尽くされている感じがとてもします。
water展は、ご本人もすごく楽しんで
テーマを探して、楽しんで、作り込んでいったんだろうなー
という印象で、
あとすごく参加できる仕組みになってました。
個人的には、自分の足音が、
水たまりをバシャバシャやってるふうに聞こえる通路で、
あーこんど長靴買お、って思ったわ。
ただね、
デザインって今すごく流行で、
綺麗なものとか、きちんと計算されたものが
評価されるようになってきてるのは
とてもいいことだし大歓迎なんだけど、
100%デザインされてるものって、
私はけっこう「もたれるな」って思っちゃうんだ最近。
これもあれもそれもこんなあんなそんなことも考慮して
こんな美しいものをつくりましたー!
って誰かに耳元で言われる気分。
いやいや、作ってる人、デザインしている人が
悪いんじゃなくて、むしろそこらへんの、
なんでこんなとこにこんな余計なロゴ入れんねん

的な製品に比べたら有難いのだけど、
なんか全部を読まれてる感じがして怖いんだよね。
(あっ、怖い ってすごく今の気分にあってる。)
それはこの仕事をしてるから、
どうしても裏に隠れた意図とかが人より見えちゃうからかも
しれないけど。
でも広告にしてもデザインにしても
結構今みたいに多少注目されてるのは
すごい違和感で、
「んなもん誰も気にしてねーよ」
っていうのが普通だ、と思っている。
だからか、最近は、デザイン系の展覧会より
アート系の展覧会のほうが気が楽なんだ。
いわゆるアーティストの展覧会だったら、
私とは一切関係ない人が、一切関係ないことを思い考え
それを絵とかで表現してて
私はたまたまきっかけで興味を持っただけで、
ある2時間くらいをその人の気持ちをあれこれ適当に
ほーー
と見てればいいわけだ。
(その人のことを考えることすらないこともあるよね。
綺麗だなーとか、これ好き、いや嫌いとかね。)
だからアートだと、すごく自分が自由というか、
土俵は赤の他人なんだけど、
赤の他人だからこそこっちも好き勝手できる感じね。
なのだけど、デザイン、となると、
作り手が考える「こうしたらいい」って正解があるような気がして、
もちろんそれは仮説で作ってるだけなんだから、
「そんなのあなたの思い込みでしょ」って言える権利を
本当は受け手の私は持ってるはずなんだけど、
なぜか微妙にその「正解」にあわせなきゃいけないような気分になる。
相手の土俵で、さらに相手の手の内を理解してあげなきゃってプレッシャー。
そこに含まれる、アイデアやこだわりを理解し面白がらなきゃ
自分がつまらない人のような気がしてくる。
というかそういう空気を感じるだけで既に自由じゃないし。
*
今年は行けなかったのだけど、
毎年秋に開催されるデザイン系のイベントは、
アイデアを味わう、という点では楽しめる。
でも、そこには、「きれいでしょ?おもしろいでしょ?」っていう
あざとさみたいのがほのかに匂う。
(あざといって言葉はとても嫌いな言葉なんだけど
あえて使うね。)
きれいかどうかの判断が自分にない感じが
疲れるし、もたれる理由なのかな??
なんというか、
まったく無秩序の、デザインされていないものも嫌だけど、
どこか自分のコントロールにないというか
ぜんっぜん他者を感じるような、100%のうちの10%は
理解不能な、でもいいやこれで、みたいなものがあったほうが
受け入れやすいな…
とか思うよ。
(そうしてくると、無印良品のコンセプト
「無印がいい」ではなく、「無印でいい」は秀逸だなー
と思うけどそれは全てでもない。)
あれだな、
買ったときは、まあまあかなくらいで買ったんだけど
気づいたら3年くらいヨユーで経ってて、
あれこれ意外といけてない?
とおもいたい病だな。
(どんどん解らなくなっていきます、ハイ。)
てことはなんだ、
「あのコがいい」より「あのコでいい」
のほうが最終的にはいいってことか!???
(完全にこんがらがりましたー!)
ま、諸悪の根源は、
デザインの展覧会とアートの展覧会では、
腹づもりを全く別にしとかなきゃいけなかったんだけども、
ぼんやりしてると前者はちょっともたれる場合がある
って話。
(しかも、アーティストの場合は最悪私にとっては
嫌悪でしかない表現もありえる。
一方デザインの場合はそうしたことはまずない。)

追;
21_21とミッドタウンのあいだの道に
立派な桜並木があって、すこし紅葉してたよ。
こういうののほうが、緻密に計算されたデザインより
いいなあって思う私はあまのじゃくなのか。