WWF

WWF(world wildlife fund)の広告。
よくできてる。
白バックに、黒で無数の人の足跡(正確には靴の跡)が
いちめん描かれている。
ただよく見ると、
人間のものじゃない足跡もある。

おそらくこれらの足跡は、
絶滅危惧種にあたる動物のものなんだろう。
もの凄い量の人間の靴跡に取り囲まれていて、
いかにも「絶えて」しまいそうな感じがよく伝わってくる。
過不足なく、しかもアイデアやユーモアがあって
すごくいい広告だなー
と思った。
WWFの広告は、いつもだいたい面白い。
そういえばAC(公共広告機構)の広告もモノによっては面白い。
どちらもそんなに予算はないはずなのに、
こうした公共性の強い組織の広告が面白いのはなぜだろう?
半分は偶然かなーと思うけども
ひとつ言えるとすると、
「環境破壊はやめよう」とか「命を大事に」みたいな内容は
えてして標語みたくなってしまう。
下手すると説教じみて思える。
言ってることの内容は正しいのだけど、
正論過ぎてつまらん。
だから少しでも興味を持ってもらえるように、
表現を工夫する必要がある。
もっと言うと、
一般企業の広告は、商品と企業の広告。
「うちの商品はこんなにいいですよ」とか
「うちの会社はこんなに素晴らしい企業なんです」
みたいなことを言う。
シズル感を出したり工夫して、
好きになってもらえるようにする。
公共機関の広告の場合は、
「考え方」とか「モラル」とかの広告になる。
そうすると、こういうのって押し付けるものじゃないから、
分かってもらうためには工夫がいるのね。
さて、
このWWFの広告の場合には、
ビジュアル全体の意味合いを左右するような
縁の下の力持ちがいます。

このパンダロゴ=WWF・動物保護・愛護
のイメージが定着してるからこそ成立する広告なのです。
そうするとやっぱりCIとかブランディングなどは
とても重要なファクターなのでした。