こんにちは^^* 心理タロットセラピスト兼こども英語講師🎀結子です。
今日は今年3月までうちの塾に来てくれていたAさんのお話。
彼女は中1の夏から中2の終わりまで、ほぼ休まず毎週来てくれていました。
「この子はちょっと理解が遅いので、基礎からゆっくりお願いします。」
初めて会った時、私と数学の先生はお母さんにそう告げられました。
なので、数学・英語どちらも、マンツーマンや2対1のクラスに来てもらい、
やってもらう内容も他の子より少しだけ量を減らしたり、基礎的な内容を中心に教えることにしました。
Aさんは人当たりがバツグンに良く、男子からも女子からも好かれる明るい子。
ところが、中1の2学期以降ほとんど学校に行けなくなってしまいました。
朝になると体が動かないらしいのです。
食事もあまり摂らず体の隅々まで栄養が行き届いていないせいか、いつもだるそうにしています。
なので、なおさら頭が働かない…という悪循環。
時々遅れて登校してはいましたが、行くのは教室ではなく相談室。
学校で授業を受けることは断固拒否していました。
中1の頃は、次の期末で絶対に〇点以上取る!!と宣言し、明るく熱心に家庭学習も頑張っていたのですが…
いざテスト当日問題用紙に向かうと、ほとんど何が書いてあるのか理解出来ないことに気づき、愕然としていました。
私は最初から、その根本的な原因に何となく気づいてはいたのですが、保護者の方から何か説明がない以上は深く立ち入ることも出来ず…
ただ、落ち込む彼女を慰めるしかありませんでした。
「授業に出ても先生や周りの人が何言っとるかさっぱりわからんに。 はぁって感じ。」
と、私に言ってきたこともあります。
「あー、〇〇(親友の名前)は勉強できていいな。なんでうちだけこんなに出来んだーか?」
そう呟いては、他人と自分を比較して落ち込んでいるのです。
中2の終わり頃までには、気力もどんどん落ち、体調も悪くなっていきました。
そんな彼女に私が繰り返し言っていたのは、
「Aさんが普通高校に行きたくないんだったら、別にムリして勉強しなくてもいいんだよ。専門学校に行くなり、自分の得意分野を活かして生きる方法だってあるしさ。」
ところが、彼女のお母さんは彼女に対し、“できるなら普通高校にいってほしい”と言っているというのです。
しかし、授業にも出られずテストもほとんど受けていない状況で、さすがにそれは難しい。
「これから進路どうする?」
「お母さんは私に〇〇高校へ行ってほしいって。」
こんな押し問答が、今年の2月〜3月までずっと続いていました。
きっと彼女のお母さんは、彼女の個性をなかなか認められなかったのでしょうね。
彼女に対してギリギリまで「他の子と同じ」を望んでいたのでしょう。
彼女が抱える事情について、つい最近まで本人に言えないでおられたようです。
「言ったら私が傷つくと思ったんだって」
と教えてくれた彼女の表情は、反面、晴れ晴れとしていました。
「よかったね、ちゃんと本当のことがわかって。ホッとしたでしょう?」
と聞いたら、うなずいていました。
Aさんのそのままの姿を認めることが出来ず、本当のことを言ったら本人が可哀想…という考えは、実はお母さんの思い込みに過ぎなかったのです。
もう少し早く本当のことがわかっていたら、彼女はこの2年間、あんなに他人と比較して鬱になるほど苦しまずに済んだかもしれません。
Aさん、その後はどう過ごしてるかな?
のんびり自分のペースで勉強出来てるかな?
他の人にはないあのチャーミングな個性を活かし、彼女がこの先もますます楽しく生きられるよう、心から願っています