小中学生さん達に英語を教えはじめてから、もうかれこれ30年近く。
今まで勇気が出ず、なかなか言えなかったことを今回は投稿してみますね。
塾の立場としては、できるだけ生徒が希望する高校へ入れるようにサポートするのが役目の1つではありますが…
毎年、生徒の学習レベルや状況はまちまち。
現在、私が受け持っている中2の生徒達はかなり意識の高い面々がそろっており、
とにかく自分に厳しい子が多い。
先日ちらっと聞いた話によると、ある生徒は、5教科の合計でほぼ400点取ったにもかかわらず、学年全体でみると、自分の順位は上から半分ぐらいでした〜( ;∀;)と言って、今にも泣き出さんばかりの表情で訴えてきました。
ひぇ〜〜

ど、どうしたT中。
今年は、一体何が起こっているの?
私から見ても、今の中2は、ここ10年で最も学習意欲のある学年といってもいいぐらいで、学校の先生達の彼らに対する期待度も、これまでと全く違うなぁと感じます。
周囲と激しく競いあい、それが学習の良いモチベーションとなっている子はオッケーなのですが…
中にはメンタルの弱さに引きずられて、どんどん自信を失っていく子も。
特にやる気を失っている子の場合は…
もう目は虚ろだし、口から出る言葉はすべて自分を卑下するようなフレーズばかり。
「あ〜、こんなムズイ問題、俺にはムリっす。」
「この間のテスト見せたら、お母さんに殺されかけました…」
「私、もう、行ける高校ありません…」
などなど…
いくら私が良いところを見つけて褒め称えても、
イヤイヤ、俺クソだけん。
の一言で、私の言葉は跳ね返されてしまいます。
そういう生徒の場合、お父さんお母さんなどの周りの言動が影響していることが実は多いのです。
お父さんお母さんは、良かれと思ってガミガミ勉強しろと言うのでしょう。
ですが、ただ一方的に怒るのは、逆効果以外の何物でもない。
私がいつもがっかりしてしまうのは、塾に来ている時はちゃんとわかって解答できているのに、テストになった途端頭が真っ白になってしまい、普段の半分しか実力が発揮できない子がいること。
親御さんからの容赦ないプレッシャーが、どんどん子供さんを追い詰め、自己価値を下げてしまっているんです。
その証拠が、先ほどのネガティブ発言の数々。
もう口癖になってしまってるんですよね。
何気なく口から出る言葉は、そのものズバリ「思い込み」ですからね、
もう絶対、100%、そのとおりの現実が訪れてしまうんですよ。
人間は1日5万語ぐらい、心の中で色々つぶやいているらしいですが…
それが毎日毎日繰り返されて、
いつの間にかそれが本当のこと、真実だって、脳が思っちゃうんですよね。
自分の思い込みが絶対になるんです、脳が騙されちゃうので。
脳が「自分は価値のない人間だ」「いくら頑張ったって無駄だ」って思っちゃうと、意識とか思考とか行動がそれを自分の思い込み通りに証明しようとするので…
↓
結果、彼らは自分の実力が発揮できない(;ω;)
お父さん・お母さんには逆ギレされるかも?だけど、やはりここはキッパリ伝えなくてはいけないでしょう。
子供さんの成績を、上げたいなら、まず親御さん自身の心の穴を塞ぐ(自己価値を上げる)ことが先!!
は?
何言ってんの??
ですよねw
でも、
「あんた、このまま勉強せんかったらT高校行けらんよ⁈」
「塾行ってるのに、この成績はどういうこと?!」
と延々言い続けても、子供さんがやる気になることはないし、怒ったって良い方向には変わらないんです。
ひょっとして、ですよ。
お父さんやお母さんも、自己卑下していませんか?
『〜すべき』という、マイルール・価値観にガチガチに縛られて生きてませんか?
あるいは、仕事や人間関係、家庭内で、義務やガマンしていることはないでしょうか。
この世の人間関係は、すべて鏡(=投影)。
子供さんをコントロールしようとすれば、自分も外側の世界からコントロールされることが起きるし…
子供さんをジャッジする(裁く)なら、ご自分も他人からジャッジされるようなこと、もしくは不快な出来事が目の前の現実として現れたりするんですよね。
T高校行けなかったら、人生終わるんですか?
成績が悪かったら、生きる価値ないんですか??
…だったら、私もうとっくに死んでますw
ひょっとしたら、ご自分も親御さんから同じように育てられたのかもしれない。
今巷で騒がれている虐待問題と同じように、これまでの人生経験が影響していることもわかります。
ですが、誰かが「今」気づいて変えなくては。
(でないと、子供さんは、親はガミガミ言うもんだ、それがこの世の常識だって思いこんで、将来自分の子供にも同じことをします)
私からのお願いです。
まずはそのままの子供さんを受け入れて、良く頑張ってるね〜、って声をかけてあげて下さいね

その言葉が、どれだけ彼らのパワーになることか

自分はもうダメだ…って限界を決めてしまった彼らをキラキラした状態に復活させるには、お父さんお母さんの言葉が一番なんですよ。
私たちの力だけでは、残念ながら限界があります。
お母さんやお父さんに褒められるのが一番嬉しい
やる気が出る


それが、彼らの心の叫びなんですよ。