春雷 | 7人の花嫁

7人の花嫁

和みカフェにようこそ

中学の時の 文化祭
学校祭ともいう

私は 英語劇の
白雪姫

本当は意地悪魔女のママ母だったが
色が白い 声が高いちゅことで
顧問の先生に 抜擢
贔屓もされてんし
ホワーンとした子だったから

その時 演目でさ春雷という
舞台もあった
その子は アイドルというより
高嶺の花 うっかり
声をかけることができない
毅然としていた
美人で 垢抜けていた

二度ほど川向こうの
御宅にお邪魔したが
なんだか同じ年齢に
見えない

春雷 今 私の心は
春の穏やかで 麗らかな
気持ちもあるが
遠いところで 不穏な雲も
感じている
大丈夫と自分に
言い聞かせ
彼女が主役を務めた
あの舞台を
思い出す

美人薄命というが
春生まれの彼女は

数年前に
原因はわからないが

他界 喪主はお父様が
務めたと
地方紙の
お悔やみ欄に
出ていた

特に仲がよかったわけではない
個性的な彼女に

人づてに
あの子 個性的だねって
言ってたらしい
めっそうもない
おしゃれにも 興味が
なく 外国映画と
読書 音楽を聴く

くら~い少女

それが私
ヨーロッパの
女優みたいな 彼女

ロミー シュナイダー

みたいな