学校祭ともいう
私は 英語劇の
白雪姫
本当は意地悪魔女のママ母だったが
色が白い 声が高いちゅことで
顧問の先生に 抜擢
贔屓もされてんし
ホワーンとした子だったから
その時 演目でさ春雷という
舞台もあった
その子は アイドルというより
高嶺の花 うっかり
声をかけることができない
毅然としていた
美人で 垢抜けていた
二度ほど川向こうの
御宅にお邪魔したが
なんだか同じ年齢に
見えない
春雷 今 私の心は
春の穏やかで 麗らかな
気持ちもあるが
遠いところで 不穏な雲も
感じている
大丈夫と自分に
言い聞かせ
彼女が主役を務めた
あの舞台を
思い出す
美人薄命というが
春生まれの彼女は
数年前に
原因はわからないが
他界 喪主はお父様が
務めたと
地方紙の
お悔やみ欄に
出ていた
特に仲がよかったわけではない
個性的な彼女に
人づてに
あの子 個性的だねって
言ってたらしい
めっそうもない
おしゃれにも 興味が
なく 外国映画と
読書 音楽を聴く
くら~い少女
それが私
ヨーロッパの
女優みたいな 彼女
ロミー シュナイダー
みたいな