小学6年生2月、中学受験敗退から約2週間後、息子はサピックス中学部の「新中1 準備講座」(体験コース)に参加しました。
この時期、公園では、中学受験を終えたばかりの子供たちが羽を伸ばして遊んでいます。(同級生の多くは一日中ゲームしたり、公園で遊んで過ごしていました。)彼らにとって受験は終わった話。これから楽しい中高一貫校での生活が始まる、そんな期待感でいっぱいだったと思います。残念ながら中学受験を敗退した息子にとって、彼らは別世界に生きています。
新中1 準備講座は2日間の日程で行われました。
息子はサピックスから帰ってくると、どんな様子だったか話してくれます。
色々な子が来ていたそうです。
問題が解けるたびに「よっしゃー!!簡単じゃん!」と声に出す子。
できないと泣き出してしまう子。
スラスラと解けちゃう子。
最初の1日目は、緊張していてみんな大人しかったのですが、2日目になると、授業中におしゃべりをする子も出てきたそうです。体験入塾ですし、よく分からないまま、親に連れられて来た子もいるでしょう。
2日目の最後にテストを受けました。そのテストの結果次第で入塾できるかどうかが決まります。結果報告は来週に電話での連絡になりますとのこと。
「頼むから合格してくれ...。」と思って数日過ごしました。
そんなに不安にならなくてもだいたいの子は入塾できると思うのですが、中学受験での不合格を経験した当時、これでサピックス入塾が不合格だったら本当に精神的にきついと思っていました。
ようやく連絡があり「入塾できます。」と告げられ。まずは一安心でした。
後日、入塾オリエンテーションに行きました。学年担任の先生から、塾内のルール、禁止事項、勉強の進め方、スケジュールなどの説明を受けます。
母親と来ている男の子がいました。その子は教室の端に座り、講師が説明している最中、こっくり、こっくりと居眠りをしていました。その母親は子供の横で熱心にメモを取っていましたが、子供はあまり関心がなさそうです。地頭が良く、やる時はやるタイプなのか?それとも全くやる気がないのか?不明でした。(その後、この子は中三の夏期講習期間の自習室でも居眠りをして、結果的に早慶は合格できませんでした。)
ある女の子は講師の近いところに座り、凛と背筋を伸ばし、熱心にメモを取っていました。配られたテキストをまるで宝物のように大切に触って、揃えています。その子の母親はアシスト役の感じで、端に座っていました。(この子は結果的に第一志望の東京学芸大学附属高等学校に進学しました。)
高校受験がすでに終わった今振り返ると、オリエンテーション時に見た子供たちの様子は、そのまま受験結果に反映された感じです。モチベーションが低そうな子がその後、覚醒して急激に偏差値を上げることはなかったですし、逆にモチベーションが高い子はそのまま走り抜き、最後まで高い偏差値帯に留まりながら受験本番を迎えていました。