このブログは高校受験の進学塾を検討している人、特にサピックス中学部を考えている人に向けて書きます。

 

息子が中学受験で、立教池袋と日大豊山が不合格になった翌日には、高校受験に向けての調査を始めました。高校受験に関しては全く予備知識もなく、中学受験と比べてインターネット上の情報量も少ないので、正直、よくわかりませんでした。とりあえず各進学塾のWEBから資料を請求し、その中で実際に見学に行ったのは「サピックス中学部」と「早稲田アカデミー」でした。

 

サピックス中学部と早稲田アカデミー

我が家が結果的に選んだのはサピックス中学部でした。決め手は単純に家からの通塾時間と通いやすさでした。電車の乗り継ぎと時間が短かった、それだけの理由です。とりあえず新中1 準備講座を受講し、そのまま入塾テストを受けてサピックスに通うことになりました。

 

サピックスといえば中学受験で有名です。たくさんのクラスがあり、トップクラスに入る為の激戦が繰り広げられているスパルタな印象しかなかったので、息子が授業についていけるのか内心不安でした。同じように我が子にはハードルが高すぎると思い、中堅クラスの塾を考えている親御さんもいるかもしれませんが、子供は中学時代に親の想像を上回るくらい成長する可能性を秘めています。子供は尻込みするかもしれませんがチャレンジしてはいかがでしょうか。ダメなら転塾すればいいのです。

 

サピックス中学部は早稲アカと比較して塾生の数が少ないです。校舎も都内では16校しかありません。1クラスの生徒数は多くて30〜40名くらいです。息子の校舎はもっと少なかったです。少人数制の授業で、子供はできない問題について質問しても時間を割いて対応してくれました。

 

子供をサピックスに入れるならばできるだけ早い時期がいいです。サピックスは先取り学習で、中3では志望校対策がメインとなります。そのため中2の2月までに中3までの学習範囲をほぼ終了させてます。(他の進学塾もほぼ同じ)途中から入塾してくる子も珍しくありませんが、そういう子たちはサピックスの学習進行についていくのに問題がないくらい、自己学習をやっていた子たちです。なので高校受験は中1の最初からスタートさせるイメージを持たれるといいかもしれません。(確かに部活動等の活動も大事ですし、どの程度の偏差値帯の高校を目指すのかにもよりますが、早慶を目指す息子は中学時代は高校受験の為の予備期間だと割り切っていました。)

 

サピックスのクラス編成

サピックスでは、基本的に生徒はXクラス(基礎クラス)とYクラス(応用クラス)に分かれて授業を受けます。塾生の多い校舎は3クラス編成です。(塾生数が多い場合は、それに応じてクラス数を増やす感じです。)クラス分けは、基本的に月1のマンスリーテスト、サピックスオープンでの偏差値が基準となります。

 

感覚的にはXクラス(基礎クラス)でも、MARCHレベルの付属校、みんなの高校情報では70くらいの高校までは努力すれば狙えます。ただし年々、MARCHレベルの付属校は難化している傾向なので注意が必要です。Yクラス以上であれば早慶以上を狙える感じです。(早慶各校を受験して1校は合格する感じで考えた方がいいです。)また早慶が不合格でも着地点としてMARCHには合格する感じで考えていた方が良いかもしれません。

 

サピックスのクオリティ

サピックスは間違いなくハイクオリティです。英語に関しては息子はほぼ0からスタートし、慶應義塾高等学校の英語長文を理解できるレベルにまで成長したのは本当にすごいと思います。

 

 

 

↑慶應義塾高等学校の英語試験の難しさが分かる動画です。私は息子が中1の頃に見て卒倒しました。(受験が終わるまで息子には見せられませんでした。)この動画を見た時は、これは息子には無理ゲーだろうと思っていましたが、サピックスは、このレベルの問題が解けるようになるまで息子の英語力を上げてくれました。

 

国語に関しては小学校卒業時の息子は壊滅的(絶望的)でしたが、サピックス中学部の授業で信じられないくらい爆上げしました。これは本当に夫婦で感動しました。「テキストで取り上げる長文がこれまた良質なのよ」と妻が言っていました。また先生の指導で、毎回、長文の要約をしたのが大きかったと彼女は分析しています。

 

復習を重視

サピックスは復習を重視します。予習する必要もありません。入塾最初の頃に息子は復習ノートの作り方、復習の仕方を習いました。多くの子どもは「復習」の重要性をなかなか理解できないものです。過去のテストでできなかった問題を見直すのは面倒臭いですし、出される宿題ばかりこなす感じに陥りやすいです。我が家では、妻が息子に復習の仕方に慣れるまで、付き添って教えてました。宿題量は適度な量に抑えられていたので、息子が宿題以外に復習できる余力があったのは良かったです。サピックスで実力を伸ばすには、復習の仕方を理解し、自主的に実践できるかが鍵となります。

 

 

 

中1の頃、サピックスの担任に、「サピックスの勉強以外に単語帳で暗記するなど家庭学習量を増やす必要があるでしょうか?」と質問した事がありましたが、下記のような返答でした。

 

「中1、中2の段階で子供に詰め込み過ぎないでください。中3で息切れしてしまうのでやめた方がいいです。」

 

なので、その通りに従い、中1、中2は水泳選手コースの練習もやっていましたし、それなりに自由に過ごしていました。

 

授業料

サピックス中学部は明朗会計です。これは大きな特徴の一つかもしれません。追加のオプションなど予期しなかった出費がありませんでした。授業料はホームページに掲載されている通りです。ちなみに合格実績もサピックス中学部全体の生徒総数(男女別)が表示されているので、どのくらいの割合で合格しているのか、計算すれば分かります。(ぜひ計算してみてください。)

 

以上が、サピックス中学部に息子を3年間通わせた感想です。正直、高校受験での知名度、認知度は早稲アカの方が上です。生徒数も負けています。ですが息子の扁桃体の暴走というハンディキャップを考えると、サピックスで良かったと思います。

 

もしサピックス中学部にこれからお子様を通わせるのであれば、下記が私からの勝手なアドバイスです。皆様が志望校の合格を掴んで頂ければ幸いです。

 

1.復習すること

「復習」を行い、分からなかった問題、単元を残さないようにすることが重要です。この習慣が習慣化できれば最強です。自己流でなんとなく復習する、みたいなやり方はNGです。復習ノートを作って、解けなかった問題などを書き込み、理解できるまで繰り返ししつこく復習するのが大事です。

 

2.宿題は必ず提出

毎回、出される宿題は夜遅くまでやらないとこなせない量ではないです。サボらずに毎回、必ず提出することが大事です。(あくまでもサピックスの場合です。)

 

3.もちろん授業は真剣に聞く

当たり前の事ですが、ウトウトと寝ちゃう子もいます。

 

4.中3の夏期講習は重要です!

中3の夏、大事です。この期間しか受験勉強できる、まとまった時間は取れません。夏休み以降は学校も始まり、思ったより受験勉強の時間が取れないものです。なので、中3の夏は夏期講習を含め1日10〜12時間、勉強する事をオススメします。

 

5.自習室を利用する

夏期講習から息子は勉強は家でなく、サピックスの自習室で勉強していました。スマホ厳禁なので勉強に集中できます。(親に自習室で勉強するように言われた子がいましたが、ずっと寝ていたらしいです。志望校は落ちました。)

 

と言っても...

 

息子は扁桃体の暴走で本番に苦しんでいました。本番になると頭が真っ白になる。パニック状態になる。そういう子は他にもいらっしゃるはずです。そういう場合は根性論ではどうにもなりません。もし親御さんが子どもに異常を感じたら、本郷赤門前クリニックなどの医療機関で光トポグラフィー検査やカウンセリングを受けた方がいいかもしれません。我が家はそれで救われました。

 

と、まぁ、あたかもサピックスの回し者のようにベタ褒めしたブログを書きましたが、我が家の体験を通しての正直な感想です。

参考になれば幸いです。