普段は実力があるのに、ここぞという場面では頭が真っ白魂が抜けるになっていた息子が、いかにその状況を克服し、難関高校受験にチャレンジしたかについて書いたブログです。同じような状況に陥っているご父兄が将来、このブログを検索し見つけ出し、お役に立てれば幸いです。といっても状況は人によって異なるもの。鵜呑みにせずにあくまでも一家族の体験談だと捉えてください。仕事の都合上、空いている時間で少しづつ書いていきます。ご了承ください。

 

前回の続きです。

 

光トポグラフィー検査を受けた結果、カウンセリングで言われたのは

 

「息子さんの場合、扁桃体が暴走しています。前頭前野が不活発で扁桃体を制御しきれていない状態です。」

 

扁桃体というのは脳の奥にあり、特に恐怖や不安に深く関与しています。人間の脳の中でも原始的な役割をしており、何かを見たり聞いたりしたとき、その情報の内容というよりも、それが自身の命に関わるものであるかを意識に上がる前に一瞬で評価します。反射的に恐怖や不安を感じる事で危険を回避する感じです。

 

人間は進化する過程で、前頭葉が発達し、より理性的に物事を分析できるようになりました。そしてその結果、扁桃体で不安や恐怖を感じても、その湧き上がるネガティブな感情を理性によって制御できるようになりました。しかし、何らかの理由で前頭前野が不活発になると制御しきれなくなり、恐怖や不安が理性を上回ってしまいます。

 

これが息子くんの脳の状態だという事だそうです。

 

水泳の大会でスタート台に立った時に緊張して身体が強張ってしまったり、大事な模試で頭が真っ白になってしまう現象は、これが原因でした。辻褄が合った感じでした。

 

では、どうしたらこの状態は改善できるのか?具体的な改善方法は下記の通りでした。

 

1. 睡眠

「息子さんは典型的なロングスリーパーです。普通の人よりも睡眠を必要とします。以前、睡眠12時間で医学部に合格した受験生がいました。息子さんも同じタイプで最低9時間、理想は12時間寝させてください。この時期(10月)で睡眠を削って勉強しても大して伸びません。それよりも睡眠を優先させてください。」

 

2. 運動

「運動させてください。扁桃体を制御するのに運動は効果的です。息切れするくらいの運動を日々、行ってください。」

 

3. TMS

「TMSを受けると良いです。」TMSとはTranscranial Magnetic Stimulationの略で、日本語では「経頭蓋磁気刺激法」と呼ばれています。この治療法は前頭前野を磁気刺激することで機能低下した脳の回復を行い、扁桃体の過剰な活動を抑制する事を目的としています。しかし保険適用外で高額となります。我が家ではこの治療を行う事を選択しました。

 

もちろん、上記の改善方法は即効性はありません。(同じような状況で苦しんでいる人が息子と同じ原因であるとは言い切れないので、一度、検査する事をお勧めします。)

 

 

>次回に続く