息子くんが経験した早慶高校受験

前回の続きです。(入試日は2024年です。)

 

立教新座と慶應志木について書きます。

 

2月1日 立教新座高等学校

とても綺麗な学校です。妻曰く、今回、受験した高校の中ではダントツに綺麗だったそうです。私は行ってませんが、美しいチャペルや50mの温水プールもあり、プロテスタントのご家庭や水泳をやる子にとっては夢のような環境です。早慶組の多くが併願でこの高校を受験します。サピックス中学部からも早慶組は必ず受けるように言われました。中学受験で立教池袋中学を落ちた息子くんにとっては、リベンジ戦になります。

 

結果は...

 

息子くんは補欠合格でした。しかも繰り上がるにはちょっと厳しい順位...。ゲッソリこの段階で「やっぱりダメだったか....。」中学受験のトラウマが蘇ってきます。正直、その後の早慶受験、イヤな予感しかしませんでした。これから受験する高校は立教より更に上の偏差値帯です。息子くんが受かる訳がない...そんな不安が込み上げてきます。でも親としては一切、その不安を表に出してはいけない....。泣

 

 

2月7日 慶應志木高等学校

慶應義塾大学の系列校です。偏差値75以上は予測不能の世界に入ってきます。模試の判定が良く、落ちるはずのないと思われていた子が落ちてしまう領域です。合否を分けるのは「僅差」です。試験当日の受験生の心と身体のコンディションによっても結果は大きく左右されます。

 

受験会場は受験番号順に志木高と慶應三田校舎に振り分けられます。願書の提出が早く受験番号が最初の方だと志木高が受験会場になります。なので、志木に近いエリアにお住まいの方は早めに願書を提出したほうがいいです。

 

妻は受験前日まで試験会場は「日吉」だと勘違いしていました。ゲッソリ息子くんが戦友Aくんに試験会場まで一緒に行こうと、待ち合わせ場所を確認した時、「待ち合わせは日吉駅かな?」「何言っているの?三田だよ。」と言われて、気がついたそうです。息子が戦友Aくんと待ち合わせの連絡をしなかったら....受験当日、受験者が誰もいない日吉駅にぽつんと立っていたと考えると恐ろしいです。悪夢です。妻も相当、ストレスで疲れていたのだと思います。実際に受験シーズンになると母子とも怒涛の如く戦いが続くので、こういう凡ミスが起きないように注意が必要です。

 

一次の結果発表を待つのはかなりキツかったです。立教新座の結果からほぼ不合格だろうなと予測していました。期待して待つと落ちた時のショックが大きいので、落ちるのを前提に「いかに気持ちを入れ替えるか...」そんなことばかり考えていました。本当に生きた心地がしません。夫婦ともに夜も眠れません。ストレスMAXです。

 

しかしながら、息子くんは一次試験を合格しました。何度も受験番号を確認しました。何度も見ると番号が消えてしまうんじゃないか???信じられませんでした。嬉しい気持ちが湧き上がったとしても、すぐに萎んでしまう感覚。どうしても信じられない...私はメンタルがヤバくなり始めていました。

 

一次に合格すると11日の二次の面接試験に進みます。しかし二次でも約35%は不合格になります。2024年度入試では、第一次合格者数534名に対し、二次面接を辞退、または不合格になった総数は185名でした。しかも息子くんは自己推薦でも落とされているので、面接でまた落とされるかもしれない...同じ面接官だったらどうしよう...不安は募ります。(自己推薦については改めて書きます。)

 

慶応志木の二次面接に関する数少ないネットの情報と実際の経験からの推論ですが、一次試験の結果で概ね、成績順に合格と補欠合格が確定していると思われます。しかし一次合格時には、その成績順は公表されません。息子くんが、どちらなのかなのか?見当もつきません。そして面接日は早大学院の受験日と重なります。我が子が志木の一次に合格していても、ボーダーラインに近い補欠合格であると予測するご家庭は、散々悩んだ挙句、二次を捨てて早大学院を受けに行くケースがあります。これは賭けです。本当に厳しい判断です。

 

これは推測ですが、二次面接は補欠合格候補者のふるい分けのような気がします。合格候補者の場合、面接はあっさりした感じで終わります。二次面接後に息子くんがサピックスに報告した際、「面接、どんな感じだった?」「5分程度でなんかあっさりと終わりました。」「じゃぁ合格しているね。」という会話がなされました。サピックスもそう考えているようです。補欠合格候補者の場合、面接官からもうちょっと突っ込んだ質問がなされます。補欠合格になった戦友Aくんは面接時に色々と聞かれたそうです。もちろん合格候補者であっても、コミュニケーション能力や性格に問題がありそうな場合、不合格になる可能性はあると思います。

 

慶應志木は数多くの東大組(筑駒、開成に入学して東大を目指す組)が滑り止めとして受けてきます。慶應志木の合格者は東大組の割合が多く、その後、筑駒、開成、または日比谷などが合格すると辞退します。なので、補欠合格者の繰り上がり合格が起きます。戦友Aくんも80番台の補欠合格でしたが、最終的に繰り上がって合格しました。

 

 

2024年度一般入試の結果は、

募集人員約    190名

志願者数 1,154名

第一次合格者数 534名

合格者数 349名

 

参照:慶応志木高等学校 入試情報

https://www.shiki.keio.ac.jp/exam/pass.html

 

合格者数349名 - 募集人員190名=159名

159名が何らかの利用で辞退した事が推測できます。恐らく大半は東大組です。この子たちは高校でもそのまま受験勉強を続け、3年後には東大に入る気がします。すごい人たちです。

 

ちなみにですが、東武東上線「志木駅」の改札を出て左に進めば立教新座、右に進めば慶応志木があります。

 

次回に続く

 

 

PS.

これから受験する早慶組の方々へ

立教新座に不合格になったとしても落胆しない方がいいです。立教新座の偏差値は70を超えますし、早慶の実力があっても事前にこの学校対策の受験勉強をしないと不合格というケースはありえます。早慶対策でほとんどの時間を使うので、立教新座は対策は不十分のまま受験する場合が多いと思います。うちも過去問は買いましたが、ほとんどやっていませんでした。確かに合格しないと精神的にかなりキツいですが、予め落ちる事もありえると想定して受験に臨んだ方が良いです。また合格するとすぐに入学手続きを行い、入学金300,000円を支払わないと辞退とみなされます。立教新座が合格して滑り止めとしてキープしたいご家庭は、このお金を支払います。その後、早慶が合格してもこのお金は戻ってきません。一方、補欠合格の場合、この入学金は繰り上がるまで支払う必要がありません。(我が家は支払わずに済みました。不幸中の幸いでした。)