私は、出かける用意をしてリュックを背負った息子に聞いた。
「ママがお仕事の間一人で外で待っていられる?」
「外ってどこで?」
「うーん…マックとか?」
「できる!」
こんな事していいのだろうか…
でも、滅多に駄々をこねない息子がこんなに言っているんだから、今日だけは受け止めたい。
いつか息子がこの事を思い出して、間違っている事だとしても母親が自分を受け止めてくれた、自分の我儘を無理をしてでも受け入れてくれた、って思う事で力になる時があるかもしれないと思ったのです。
息子と手を繋いで家を出た。
駅までの道のり、1人で待たないといけないよ、多分楽しくないよ、それでも本当に行くんだね?と何度も確認した。
息子は、わかってる、それでも行く!と言い張っている。
駅に着いて電車に乗った。
超満員電車の時間は過ぎていても、混んでいる時間。
普段平日朝の電車に乗ることがない息子。
押されてちょっと苦しそう…
2人で立ちながら、私は息子の背中を支えた。
10分程経つと、
「まだ着かない?」
「まだだよ。乗り換えもあるし。」
「…来なければよかったかも。」
えー!!もう?