息子が小学1年生のGW明けのある朝、

突然、学校に行きたくないと泣き出した。


彼は普段、おっとりしていて強く駄々をこねたりしない。

それまでも学校休みたい、と言ったことはあったけれど、渋々登校していた。


その日もぐずぐずしていた息子を送り出した。

でも初めてエレベーターに乗れず、戻ってきてしまった。


私は泣いている彼の目線にしゃがんで、どうして学校に行きたくないのかを真剣に聞いた。

クラスに馴染めない?お友達ができないの?


「ママといたい…涙」


高齢だった私は、息子を妊娠してすぐに専業主婦になった。

その後、小学校に入学する少し前に働き始めた。

幼稚園大好きだった彼は、延長保育も受け入れて楽しく過ごしていた。


でも小学校は同じ幼稚園の子はあまりいなくて、同じクラスに知っている子はゼロ。


私は息子が退屈しないように、いろいろなカリキュラムがある民間学童に入れた。

この民間学童にも知っている子はいなかった。


帰りの送迎は19時過ぎ。

帰ってきてから寝るまでの時間はバタバタで、必然的に一緒に過ごす時間は少なくなっていた。


入学式から1ヶ月。

慣れない環境に辛さが爆発してしまったのかも。

息子は顔をくしゃくしゃにしてしゃくり上げている。


私の仕事はリモートワークも多いが、その日はどうしても外せないアポがあって出勤しなければならなかった。


「ママは会社に行かないとならないの。でもどうしてもママといたいなら一緒に行く?」


「ママと行く。」


くしゃくしゃだった泣き顔を急にキリッとさせて、いそいそと自分のお出かけ用リュックにお菓子や文房具、iPadを詰め込んでいる。


聞いていたパパは、そんな事して休み癖が付いたら困るし、第一仕事はどうするの?と。


息子を見ると、笑顔になったらいけないと思っているのか、真面目な顔をしているがワクワクしている様子。


さてどうしよう…


続く