あいすべきラプンツェル | RUBY'S☆SUPER PUNKY LOUD BOX☆

RUBY'S☆SUPER PUNKY LOUD BOX☆

ブログの説明を入力します。

 むかしむかし、あるおかみさんが、どうしても家の裏の畑のレタスが食べたくなりました。
 でもそのレタスは、魔女(まじょ)の畑の物です。
 主人はお腹に赤ちゃんのいるおかみさんの為に、魔女の畑に入り込みました。
 けれどもレタスを取ろうとしていたところを、魔女に見つかってしまったのです。
 主人から話を聞いた魔女は、言いました。
「何だい、そんな事か。いいよ、レタスはいくらでもお取り。でもその代わり、生まれてくる子どもは、わたしがもらうよ」
「いや、そんな事は・・・」
「いいね! 子どもはわたしがもらうよ!」
 そして魔女は、生まれた女の子を連れ去ってしまったのです。

 魔女は女の子に『ラプンツェル』と名前を付けて、階段もドアもない高い塔に閉じ込めて育てました。
 時は流れ、ラプンツェルは美しい娘に育ちました。

「ラプンツェル、ラプンツェル、お前の髪をたらしておくれ」
と、魔女が塔の下から呼びかけると、ラプンツェルは黄金をあんだ様な美しい長い髪をたらします。
 すると魔女はその髪を伝って、塔に登るのでした。

 ある日、塔の前を1人の王子が通りかかり、その様子を見ていました。
 次の夜、王子は塔の下で呼びかけました。
「ラプンツェル、ラプンツェル、お前の髪を垂らしておくれ」
 たれ下がってきた髪につかまって、王子は塔の上に登りました。
 登って来たのが魔女ではなく男の人だったので、ラプンツェルはビックリ。
「キャアー、あなたはだあれ?」
 王子はラプンツェルを見て、すぐに好きになりました。
「どうか怖がらないで。お願いです、ぼくと結婚してください」
 ラプンツェルも、美しい王子を好きになりました。
 それから王子は毎晩、塔の上に登って行きました。
 それに気がついた魔女は怒ってラプンツェルの長い髪を切ると、遠い荒れ野に捨ててしまいました。

 その夜、王子がやって来ると、魔女はラプンツェルのふりをして切った髪をたらしました。
 そして、何も知らずに登って来た王子に言ったのです。
「残念だったね。
 あの娘は、もういないよ。
 遠い荒れ野に捨ててしまったから、もう死んでしまったんじゃないのかね。
 ヒッヒヒヒヒーー」
「そんな・・・」 
 王子は悲しみのあまり、塔から飛び降りてしまいました。
 そしてその時、地面にあったイバラが目に刺さり、王子の目は見えなくなってしまったのです。
「目も見えず、ラプンツェルもいない。いっそ、死んでしまおうか。
 ・・・いや、ラプンツェルは死んだとは限らない。探しに行こう!」

 それから王子はラプンツェルを探して、何年も何年もさまよいました。
 そしてある日、荒れ野にやって来ると、とてもなつかしい声が聞こえて来ました。
「あの声は、ラプンツェルだ。ラプンツェル!」
 とうとう王子は、ラプンツェルを見つけたのです。
「ああ、王子さま!」
 ラプンツェルと王子は、しっかりと抱き合いました。
 そしてラプンツェルの涙が王子の目にふりかかると、不思議な事に王子の目は元通りに治ってしまったのです。
 王子はラプンツェルを自分の国に連れて帰り、そして大勢の人々に祝福(しゅくふく)されながら、二人は結婚式をあげたのです。