看護師時代のあるあるネタを。
患者さんが最期の時を迎え、お見送りをするとき、可能な限り師長や主任クラス、リーダーや担当など、動けるスタッフ全員でお見送りをしていました。
お見送りをさせていただくときは、患者さんを敬う気持ちだけ。
亡くなった方の部屋はなるべく数日、最低でも丸一日は空けるようにしていました。
朝6時から各部屋のラウンドを始めるのですが、経過良好の患者さんから「おばあちゃんが夜中に部屋に入って来ちゃって、しばらく壁際に立ってられて…。眠かったから案内できへんかったけど、おばあちゃん大丈夫だった?」と尋ねられたことがありました。
何時ぐらいかな?間違って入室されたのかな?と思いながら、
「夜中に申し訳ありませんでした…。紛失した物などはありませんでしたか?」と謝罪と確認。
ちなみにどんな方かと尋ねると…、まさに先日、この部屋で亡くなった方。
「亡くなった方にそっくりです
」

なんて…答えるわけにもいかないし、嫌悪感を抱かない返し方がわからない。
夜間に泥棒が入室していたら、病院の大問題だ。
とは言え、…この患者さんの部屋は監察室で、ナースステーションの真横。
しかもモニターをオンにしていたから、人の入退室はバッチリ監視カメラに映る…。
平静を装いながら
「受け持ち患者さんとチームの患者さんのみの担当で、病棟全体を把握できていなくて。…リーダに確認してきます」でその日のリーダに丸投げして逃げました。
心臓がバクバクしながら先輩に報告。
経過を話すと、亡くなったとき、窓を開けなかったのかな?迷っちゃったのかな?と独り言…。
「気のいいおばあちゃんだったから、お礼に寄ってくれたのかも」で、先輩は片付けた。
ほーっ やっぱりあるんだ

と冷静に引きましたね。。。
先輩がその患者さんの部屋へ行き、雑談をしながらサラッと話してくれました。
もちろん生きている程で。
そりゃあそうですよね〜

真実を伝える必要はない。
この流れで、まだ死後の処置を経験したことがないわたしは、体をキレイにさせていただく処置の間、常に窓を開けるように教えられました。
窓を開けることはどこの病院でも同じだと思います

ちなみに、夜間中のモニターで気付かなかったので…。
やはり病院は不思議なことが起こる場所ですね。
あっ。
経過良好なのにナースステーション横の観察室で泊まっていただいたのは、少し興奮されていたので

病院はホント摩訶不思議なことが起こります。