百夜通い伝説、三途の川の「初の男が手を引く」(平安期の俗信だそうです )、能の「卒都婆小町」を調べて、三島由紀夫の「卒塔婆小町」と夏目漱石の「夢十夜」を読んでのぞんだ3回め。全部入ってます。畑澤さんの脚本凄い!
千秋楽で、一言ももらすまいとじっくり舞台に入り込みました。入り込めました。
良かったー、初めて泣けました。
「美しい」という言葉を言わせまいとする老婆、「わん、わん」と泣いて訴える犬。
それでも「何かをきれいだと思ったらきれいだと言うさ、たとえ死んでも」「君は美しい、世界でいちばん美しい」と言ってしまう詩人。
言って欲しくないけれど、死をかけた言葉、言われたら嬉しいのかな。やっぱりまた百年待たなくてはいけないのだから「何で言ってしまったんだ」って嘆くのかな。両方?

太一君の女言葉の場面、台詞、ぞくぞくしました。
最後、「ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ、いつつ」で終わり。六文銭が揃わなくて、小町は三途の川が渡れない。だから、「一万年後、この海がきれいになったら手を引いてください」になる訳で、最初に詩人が「毒の海」って言った事がここに繋がる訳で。
三途の川、六文銭、一万年の繋がりが凄い、深い。
続く