今年最初の草木染めは、ヒノキの葉で。
年末に植木屋さんからいただいたヒノキを使って染めることにしました。
と言ってもヒノキそのものではなくて、ヒノキ科のカイヅカイブキの枝葉です。
ブルーシートにどっさり。
ちょっと途方に暮れるほどあります。
こんなにもらってしまって全然染まらなかったらどうしよう(処分も大変)、と思うとヒヤヒヤ。
カイヅカイブキ、私は植木屋さんに名前を聞くまで知らなかったのですが、昭和の頃によく生垣に使われたそうです。
洋風の樹形が受けて、「昭和のコニファー」と呼ばれたとか。
本来の葉っぱは、写真下の左側。
針葉樹だけど丸みがあって握っても手に優しい。
でも強剪定したりストレスがかかると、先祖返りしてトゲトゲギザギザの杉のような葉が生えてくるそうで(右側)
こうなった枝はもう落とすしかないそうです。もう徹底的に。
で、いただいたカイヅカイブキは、ほとんどが杉葉でした。
ほんとに葉がトゲトゲしていて指に刺さって痛い、
軍手していてもうかつにさわれません。
枝の方も鋭いトゲが生えていてこれも扱いに苦労します。
前日試し染めをしたときは、細かく切って水切りネットに入れて煮出したのですが、本番用にたくさんの葉を処理することを考えたらもうギブアップ。
幸い量はたくさんあるので、ここは大胆に
大鍋にいっぱい枝を入れてそのまま煮出して、
漉すのもいつもは漏斗とコーヒーフィルターを使っているのを
今回はザルに晒しをかけてザバーーーッツ!!
って感じで。
ちょうど晒しを一反買ったのが届いたところでした。
葉の量も、晒しの重さの7倍とたっぷり使いました。
一番液は捨てて、二番液と三番液で染めました。
媒染はミョウバンです。
1回目の染めでは正直あまり色がつかず
媒染してもちょっと黄ばんだ、くらいで。
(しかもひどいムラ)
2回目でやっと黄色がはっきりしてきて
以前ヒメジョオンで染めた晒しと比べると
なかなかきれいな、明るい色に染まったと思います。
ヒノキ科からこんなクリアな黄色が出るなんて、と
これが草木染めのおもしろいところですね。
カイヅカイブキの枝はまだまだあります。
針葉樹だし、自然乾燥でもいけそう?
残りはしばらく寝かせておこうと思います。