このテーマにピタリはまる記事を見つけたので紹介します。
池田 新介 大阪大学教授の報告
・自滅的な行動の背景には目先の利益の優先が有る。
・将来のルーズな選択に無自覚なほど損失大
・行動経済学の活用で良い選択への誘導可能
シッカリした、摂生や貯蓄の計画を立てても、実行に移す段階になると、先延ばしにして現在志向的な行動をとりたくなる。それが、今時点での自滅的行動(快楽)に直結する。長期的に見れば自分の利益とはならない自滅的な選択行動それは・借金を重ねてモノを買う・タバコが止められない・過食、など。
賢明(sophisticated:洗練されている、smart:格好良い)な意思決定者は先延ばし誘惑を感じても、それに負けず着実に計画を実行する。なぜなら、持ち越しても、いずれまた同じ窮状に陥ることを知っているから。
一方、自覚しない人々を単純(naive:鈍感、子供っぽい)な選択者という。過少貯蓄や不摂生を引き起こして、大きな損失をもたらす。
要因1:貯蓄や摂生を先延ばしにするので、厚生損失は積み上がって大きくなる。要因2:この自滅的行動を利用し利益を得ようとするプレーヤーがいる。当然、ひっかかり、傷口が広がる。
例:消費者金融、クレジットカードなどは、入会特典などと低金利、短期間0金利を強調して顧客勧誘する。ところが、返済遅延に陥ると、大きなペナルティ金利が課せられる。
また、スポーツジムでは月に4~5回しか利用しない人々が、回数券使用に比較できないほどの高額な利用料を払っている。
前払い、という賢明なコミットメント手段を使いながら、ルーズな自分を過信したためです。
単純な選択者は、デフォルト(債務不履行)リスクを甘く見積もる、結果 大きな損失を被ることとなる。
怖いですね。
さらに、残念ながら、賢明な意思決定者は多くない。 実験研究結果では、12%程度。 残りの88%は単純な選択者です。
さらに、さらに、単純な選択者にコミットメント(公約)手段や誘いこまれ防止情報を提供しても改善されない、という。
では、単純な選択者を救う手立てはないのでしょうか?
いえ、有ります。
それは「リバタリアン・パターナリズム」です。
選択の自由を許しながら、枠組みを変える介入をして良い方向に誘導する。
libertariannismリバタリアニズム:国家の個人介入は最小限でなければならない。
paternalismパタナリズム:国や個人が他者の意思に反し、正当化のもと介入すること。
この、ある意味、相反する二つの言葉を融合させた語句。
具体的な良い例では
医療機関で発行する処方箋の医薬品欄の書式をジェネリックをデフォルトしました。 自動的にジェネリックが優先的選択される様になりました。これによって、医療費が大きく軽減されました。
また、過少貯蓄の防止策として、給与天引き積立、さらに昇給した場合に増額できる、同率引き落し貯蓄などがあります。
反面、私的な利益をかすめ取る方法もある。
先ほどの、消費者金融、クレジットカード、スポーツジムの例です。
単純な選択者たちに、自滅的な行動をとらせないためには、リバタリアン・パターナリズムを短期的・補完的に活用する。
同時に、長期的方向として、デフォルトに頼らない、自主性を発揮できるよう教育の機会を設けることが重要でしょう。
単純な選択者たちを救うことを国家が担う。これは賢明な意思決定者の税金も使われるます。なぜ、そこまでするのか?国民の88%が不健康で自滅的な行動に走れば、国家存亡の危機となるからです。経済破綻してしまう前に防ぎたいですね。
事ほどさように、健康とお金は強く関連しているのです。
自滅的行動が経済を危うくしてしまうのです。
賢明な意思決定者になりましょう。




