オスカルはいつ、民衆側に付く決心をしたのか | ★★剣を持った青獅子★★

オスカルはいつ、民衆側に付く決心をしたのか

再び、最近ベルばらのアニメ本をじっくり見ています。



昨日に引き続き、という感じです(o^^o)


本当に編集する人によって全然違う表現になる

『編集力』・『演出力』の偉大さに
ため息つきながら読んでます。



昨日読んでいたのは、アニメの38話かな。



オスカルがパリに出動した際、
胸に付けていた階級章を捨てるシーンについてを書いたのですが、


それをきっかけに再びアニメと原作のオスカルのことを思っていました。



アニメ37話くらいから、

オスカルは自分の背負っていた宿命を


一つ一つ手放してゆきます。





王家に仕える大貴族ジャルジェ家の跡取りであるということ。


近衛連隊長として生きた過去、


衛兵隊B中隊長として生きることを選んだ日々


いろんな肩書きを持っていたオスカルが、
それらを全て潔く捨て去って


最後に唯一持っていた肩書は


『アンドレ・グランディエの妻』


これだけでした。





アニメのオスカル、そして衛兵隊B中隊一同は1789年7月13日早朝、全員衛兵隊を除隊します。




しかしアランは、ラサールは、他の隊員達もオスカルを『隊長』と呼び、
革命に身を投じる同志としてチュイルリー広場に向かいます。



オスカルが無言で手を高く上げると
衛兵隊の男達は一斉に銃を構える。



阿吽の呼吸で意思疎通を図る

この素晴らしいチームワークに胸が高なります。









オスカルのセリフ

『元・衛兵隊!全員騎乗!!!!』


これ、格好良くてとても好きです。
格好良すぎる!!!








一方原作オスカルは衛兵隊を除隊しません。


軍人として、フランスを護る武官として
市民の側に付きます。


オスカルは以前にも言っていました。





軍隊とは
国民を守るものであって
国民に銃をむけるためのものではございません



その信念に基づいて
軍人として革命に立ち向かいました。




昨日熱弁した階級章を外すオスカルのシーン。










原作オスカルは、衛兵隊の兵士達に向かって

称号と財産の放棄を宣言。

そして階級章を外し



『私は貴族でも、フランス国王に支配される軍人でもない、一人の自由な市民として、民衆と友に戦う!君たちはどうする?!』



と、衛兵隊の仲間に呼び掛けます。



原作オスカルは、パリに出動し
暴動が発生した後に『市民として戦う』つもりがあることを打ち明けます。



もちろん、パリ出動前から
暴動があった際には
そうしようと
思っていたという事がうかがえるシーンがあります。









一方
アニメオスカルはジャルジェ家を出ていくときに父への手紙をばあやに託します。


きっとアニメオスカルは
既にこの時に全ての決心がついていたのでしょう。



もう、2度とこの家には帰ることがない、という覚悟があったのだと思います。







しかし原作オスカルは、

ギリギリまで色々な作戦を練っていたのではないかと思います。



病気のばあやと交わした約束

フェルゼンとの恋に苦しむ、慕い使えた王妃

そして生涯の友、フェルゼン



オスカルには簡単に捨てられるはずのない大切な人達がいて、


その人達との縁を切ることなく
戦える最善の方法を見つけようと
一人悩んでいたのではないかと


そう思います。



当たり前です。

正しいと思った道に進む為とは言っても
中々潔く大切な人たちとの関係を断ち切ることは簡単ではありません。




暴動発生の知らせを受け、
考えていた最後の手段をとった



それが自分の築いてきた全てを断ち切り
革命に身を投じるという道だった

のでしょう。



華々しく、この革命に『一市民』として参加すると宣言した後、
オスカルは自分を支えてくれていた全ての人に一人静に別れを告げます。











それに対してアニメオスカルが潔く
7月12日の夜には自分の『取るべき道』を決めることが出来たのには、幾つかのきっかけがあったと思います。




まず、自分の命の期限がはっきり分かっていたと言うこと。

この前日にオスカルはラソンヌ先生のもとを訪れ、


結核である事
あと長くて半年の命である事

を知ることとなります。


その時のオスカルのセリフ。

『いずれその日が来るならば、それまで精一杯に生きたいのです。自由に、そしてあるがままの心で』

と。



二つ目のきっかけ。
ばあやが寝たきりにならなかったこと。
乳母とは言え、父よりも母よりもオスカルを想っていたのがやはりこのマロングラッセだったと思います。

弱って小さくなったばあやを置いて家を出た原作オスカルは後ろ髪を引かれる思いだったのではないでしょうか。


幸にもアニメのばあやは寝込むことはなく、最後の出演シーンはオスカルの手紙を読むというお役目を担っていました。





そして最後に、王妃と自分の進む道が完全に平行線なのだと知ったこと。



『オスカル、わたくしを守ってくれますね』

『わたくしは、近衛を辞めた身でございます』



『ご自分の国の民に銃を向けてはなりません』

『それは出来ません』



あんなにも守り守ってきた2人の仲が終わった、というシーン。


原作にはないオリジナルのストーリーですが
本当に切なくて、悲しくて。
でも何故か美しくて、とても好きなシーンです。



これら、原作にはないオリジナルエピソードによってオスカルの気持ちに勢いがついた、と私は想像しました。




オスカルはアンドレと結ばれたその直ぐ後に、衛兵隊宿舎でこれからの事を坦々と語ります。



原作オスカルが
華やかに、そして溢れる想いを謳うように『これから取るべき道』について語ったのとは正反対に


薄暗い宿舎で静かに、冷静な口調で語りました。





民衆の中には諸君の親や兄弟がいることと思う。


たとえ私が発砲を命じても、君たちは引き金をひかないだろう。

それは当然だと思う。


私の取るべき道を述べる、全く個人的にだ。


私の愛する人、私の信ずる人が民衆と共に戦うというなら私は戦う。

わたしはアンドレグランディエの妻となった。

私は夫の信ずる道をともに歩く妻となりたい。







アンドレと夫婦になったことをここで告げたオスカル。


原作オスカルが衛兵隊員たちに言うセリフ


『女伯爵の称号とあたえられた伯爵領のすべてを捨てよう』






アニメオスカルの


『わたしはアンドレグランディエの妻となった』


には同じ価値があると私は思っています。




そして、

『女伯爵の称号とあたえられた伯爵領のすべてを捨てよう』

の説明がなくても


『アンドレグランディエの妻となった』

のセリフと


『名はオスカル・フランソワ、しかし階級と称号はない』


のセリフでオスカルが貴族として持っていた全ての装飾品を既に手放したことが分かります。





『この階級章は、もういらないな』


と、胸から階級章を外す姿はアランと数人の兵士しか見ていないくらい、地味にひっそりと外しています。



階級章を外すオスカル




は、大変印象的なシーンですが



アニメと原作ではシチュエーションがかなり違うのがまたまた興味深いです。




オスカルが、どのタイミングで民衆側に付くことを衛兵隊員達に告げるのか?


で、このシーンの持つ意味が変わってくる、


そして民衆側に付く『きっかけ』はそれより前の様々なオスカルを取り巻く環境によって変わってくるのかもしれないな~



という事を考えていたら




なんだかまどろっこしい長い記事になってしまいました。



いつもそうですが、
着地点にしたかったところに
上手くたどり着けない私のブログ。




次回こそは目標地点に降りてこられるように、再チャレンジします。

(o^^o)





☆☆☆☆
『夫に従う』
『アンドレ、命じてくれ』

のアニメオスカルのセリフは賛否両論ありますが、
アニメを見てから原作を読んだ私にとっては、実はそんなに違和感がないのですよね。

(^^ゞ

リーダーシップバリバリのアクティブな原作オスカルは


アンドレに命じることはあっても
命じられることなどなかったでしょうから

『オスカルに限ってこのセリフはないよ~』


と、なったでしょうね。




ちょっとこの辺は私はマヒしているので
『コレを違和感に思わないワケ』が何なのかを突き止めたいと思っているところです。




たしかに。
思い返すとオスカルがアンドレの命じたことを聞いたのは『水を汲んできた』事くらいしか思い出せない。。。。



むううう。。。。