ジャンヌとロザリー | ★★剣を持った青獅子★★

ジャンヌとロザリー




オスカルとアンドレが光と影として『対』になっているように
ジャンヌとロザリーも
ベルばらにおける『対』の一つだと思います。


性格設定が対照的な二人。
大胆不敵で野心家な姉と
芯は強いが優しく善良な妹。


まるで正反対!かと思えば
似たような境遇に置かれる
ジャンヌとロザリー



貴族のような暮らしに憧れるジャンヌと
母思いのロザリー


パリの下町で貧しい暮らしをしていた姉妹は、経緯は異なりますが
2人とも貴族の家に引き取られます。



王妃のような暮らしを夢見て日々血の滲むような努力を重ねる姉


母の仇を取るために剣や銃の稽古に励む妹


二人とも、自分の目的を果たす為に脇目もふらずにまっすぐに前を見て生きてゆきます。


しかしジャンヌは自分の求める理想の生活を手に入れるために、歪んだ人生設計を思いつきます。


殺人、そして現代にも語り継がれるほどの大胆不敵な詐欺行為。





惨めな自分を快く引き取ってくれたブーゲンビリエ侯爵夫人の財産を手に入れるために躊躇なく夫人を殺害したジャンヌ。


一方ロザリーは引き取ってくれたオスカルを生涯慕い、7/14のバスティーユ攻撃の際にはオスカルを看取ります。



その状況は正反対、というくらい違いますが
自分を引き取ってくれた恩人の死の瞬間を、目の前で見ているという共通点が二人にはあります。





一人は口元に笑みを浮かべながら。
一人は壊れるくらいに泣き叫びながら。

その死を見届けます。



また、ジャンヌは知る機会が無かったかもしれませんが
ロザリーは自分の母親が貴族の夫人であり、自分が本物の貴族の娘であることを知ります。


育ての母を死に追いやった憎い貴族が実は産みの母親であった、という事実がロザリーにとっては最大の悲劇であり、
自分が貴族の娘であるとか、ないとか、そう言うことはどうでも良い事のようでした。


貴族の屋敷で長年暮らしたロザリーでしたが原作でもアニメでも、
彼女は最終的にはパリで暮らしています。



しかし、自分でチャンスを掴んできたジャンヌからしたら『妹が本物の貴族』だったという事実は相当なダメージになると思います。
さすがのジャンヌでも、こればかりは自分ではどうにもなりません。


貴族になりたかったのに貴族になりきれなかったジャンヌと

望んでいなかったのにも関わらず貴族の血を引く娘だったロザリー




エリザベス夫人のパーティーでばったり出会った二人。
ロザリーは母の死をジャンヌに伝えます


原作のジャンヌはそれを聞き、涙を浮かべます。
アニメのジャンヌは表情を変えませんでした。



ロザリーと分かれた後に


『かあさんが死んだ、、、』

と、その死にショックを受けているようでしたが
続いて発するのが、



あんなに美しくなって、
わたしよりいい服をきて



と言う、ロザリーと自分を比較する台詞でした。


久しぶりの再会、そして初めて知る母の死。


しかし、

『わたしより、いい服をきた妹』の登場

は、ジャンヌにとっては母の死よりもショッキングな出来事だったように感じました。




このエリザベス夫人の夜会の日、
ロザリーは同じ母をもつ妹と初めて会い、
その直後に同じ母に育てられた姉と久しぶりに再会します。


同じ日、
同じ場所で
同じ母を持つ妹と、
同じ父を持つ姉に
それぞれ出会うのです。


ロザリーの運命がミラクル過ぎて、いつも驚きます。





アニメオリジナルのストーリーに、ジャンヌとロザリーに類似した演出がされているシーンがありました。




育ての母を殺した憎きポリニャックが、実の母だと知ったロザリーは、
シャルロットとドギーシュ公爵のシャトーでの夜会に参加していたポリニャック夫人を仇討ちのため待ち伏せします。



『すぐに終わります』

そう言って鋭い目つきで銃を構えるロザリー







『撃たないで!!!』
と逃げるポリニャック。


この女は母の憎き敵
しかし
会いたいと思い探していた実の母



結局ロザリーは銃の引き金を
引くことが出来ず、その場に座り込みます。




これと同じような体験をジャンヌもします。





160万リーブルの首飾を手に入れたシャンヌは、テキパキと指示を下します。

ニコラスにはダイヤをバラバラにしてイギリスへ逃げること。

王妃のニセの手紙を書いたレトーにはスイスへ亡命することを言い渡し、

自分はフランスに残るのだと言います。




ジャンヌにはやり残した仕事がありました。
ニセ王妃をさせた盲目の売春婦、ニコルドオリバの始末です。


ニコルの元を訪れるジャンヌ。
目の見えないニコルはジャンヌが来たのだとは気が付かず

『一晩でたったの10スー。代金は先払いが決まりです。』


訪れた客人に決まり文句のそれを言いいます。その声がまた清らかなのです。



相手は目の見えぬ小娘。
始末するには簡単すぎる標的です。


ニコルめがけて
短剣を頭上に振り上げるジャンヌ。








汗をビッショリとかき、
その剣を振り下ろすことを躊躇するジャンヌ。


『お客さん?』


客人からの返事がないことを不思議に思ったニコルは再び話しかけます。


するとジャンヌは緊張した表情を緩め、正体を明かします。


『お客じゃないよ』



ブーゲンビリエ侯爵婦人を殺害することには躊躇しなかったジャンヌでしたがこの盲目の少女を手に掛けることは結局出来ませんでした。



貴族のようになりたい!
と願っていたジャンヌにとって
『貴族』は所詮『人』に見えていなかったのかもしれません。


貴族としての教養を身につけ、
侯爵夫人の財産を丸々手に入れ、
貴族のような暮らしをしても
結局貴族にはなりきれなかったジャンヌ。





ジャンヌの心は何年経っても餓えた少女時代のようにいつも何かを欲しています。



膨らむ欲望と憧れを追いかける日々をまるで綱渡りをするようにして生きたジャンヌでしたが、その心は家出をした17歳の時からずっと成長できずにいたように感じます。





夢中で走ってるときは良い、ふと足を止め立ち止まったときに自分がどこに向かっているのか分からなくなる、

そう言っていたオスカルと同じ状況に長年陥っていたのかもしれないと思いました。




ジャンヌはニコルに大金を渡し、逃げるように言い残してその場を去りました。
しかし不運にもそこで捕らえられてしまいます。

そして裁判所で、証人として再びジャンヌと顔を会わすことになったニコルドオリバ。


『そこにいる女が君をビーナスのしげみへと連れて行きニセ王妃役を頼んだ女かね?』

裁判長に訪ねられるとジャンヌの顔に触れて確認し、

『間違いありません、ジャンヌバロアさんです』

と、言いきるニコル。




思わず怒りに拳を振り上げるジャンヌ。


しかし我に返ったジャンヌは

『まいったな、、、』


と言い、目を伏せるのでした。



あの時にニコルを始末しておけば、この先うまく切り抜けられたかも知れません。



そして殺すことを選択出来なかった自分に対しても

『参ったな』

という気持ちを持ったことでしょう。



ジャンヌの計画に利用されたとは言え、お金も貰い、命も奪われなかったニコルはジャンヌのお陰で徳はしても決して損はしていません。
裁判の結果も無罪でした。


しかし、


『ジャンヌバロアさんです』

と、何の躊躇もなく言うニコル。

ニセ王妃をやったことがばれたら大変なのだと、ジャンヌからは聞いていたはずです。

ここで証言することにより、ジャンヌが不利になるか否かが分からないほど若い年齢ではなさそうなのですが、とりわけ何も考えていないようでした。



悪気なく、ただありのままの事実を証言したニコルの姿は残酷です。
無知とも思えるほどに素直な返答でした。



まるで飼い犬に手を噛まれてしまったかのようなジャンヌ。


しかしジャンヌが自分を救ってくれたブーゲンビリエ侯爵夫人を『人』だと思わない扱いをしたように、



ニコルドオリバにとってジャンヌは
『人』に見えていなかったのかもしれません。




盲目のニコルが見たジャンヌの姿。



目は見えていても人として本当に大切な事には気が付けていなかったジャンヌ。


恩をあだで返したニコルの姿は
かつてのジャンヌの姿だったのかも知れません。




吟遊詩人がアンドレに語っていた『心の目』にも通じるテーマなのかな、と思います。




(一瞬、二人の立ち姿がそっくりに見えます。この時のニコルの顔が一瞬若い頃のジャンヌになっている、というふうに演出されていたなら面白いかも知れないなーと思いました。)



ニコルとジャンヌの一連のやりとりでは
ニコルが盲目であるという設定が大変活きた演出であったのかな、と思いました。



有罪となり、サルペトリエールに送られたジャンヌの独白シーンがまた、秀逸です。







ふふ。
おもしろかったわ
ひさしぶりにゾクゾクするくらい。


ふぅ。。。。



あたし
子供の頃に

こんないたずらごっこをしたかったな、

みんなと






心が痛くて泣けます。
(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)



なんでこんな事になっちゃったんだろうね、幸せになりたかっただけなのにね。


寂しげなジャンヌの横顔に
ハラハラと落ちる彼女の長い髪の毛。

疲れ切ったジャンヌの寂しい心を表すような美しい瞳の演出が本当に素敵です。


このBGMも良いのですよね。
このシーンにしか流れなかった気がしていますが、夢物語のように陽気で、しかし哀愁漂うメロディーでした。



私はジャンヌの出演シーンでは、ここが一番好きです。

人間らしい部分がたまに見えるから、こんなに悪いことを沢山したのにも関わらず、どうしても嫌いになれないキャラです。


アニメではロザリーから渡される母親の形見の指輪という小道具も出てきます。
そして赤く塗られた爪も印象的です。






ジャンヌとロザリーという、
一対の光と影をテーマにしていたのに。


またもや脱線。ジャンヌ方面に。





このジャンヌとロザリー姉妹、
人を殺そうと意を決して来たのにも関わらず、結局は二人とも未遂に終えたことで、その後それが災いするという類似点があったのだ、
と言うことを書こうとしていたのに。。。


大きくそれました。






以前、ニコルドオリバがアニメで盲目になった設定についても記事を書いていたのですが、それを書き終える寸前で文章が消えてしまいました。
(T_T)(T_T)
その後書く気を失い、
そのままになっていたのです。

本日ジャンヌ絡みで少し書けましたが
以前の内容は忘れてしまいました。


なので、また思い出したら書かせて下さい。(*^-^*)



最後に。
私の記憶を辿りながらのお話になりますが

ジャンヌの年齢、実際には1756年生まれなのでオスカルの一つ下です。

アニメでは初登場が17歳。オスカルもこの時17歳で、同い年でした。

原作だと年齢わからず。
詳しい事は書いてなかったような気がします。


オスカルとロザリーって、確か7~8歳くらい年が離れている設定だったと思うのですよね。


そうすると、初登場17歳のジャンヌと一緒に出てるロザリーってまだ9~10歳くらいなのかしら???




10歳にしちゃ老けてる。笑
でも、シャルロットも11歳にしちゃ老けているし、こんなものか。


ジャンヌとロザリーって3歳くらいしか離れていない感覚だったのですけどね。



(o^^o)




さてー!!!
今日はベルばらの日!
シャルロットのあのシーンを拝める日だ。



あんな悲惨な死のシーンを
美しいと思わせてしまう出崎監督の魔力。
すごいです!

これから19話鑑賞会です★




ロザリーとシャルロット姉妹についても面白いな、と思うことがありますが、今日放送のアニメベルばらを見てから落ち着いて書きたいと思います(o^^o)



本日も長々と書いたのに。。。
読んで下さってありがとうございます。