オスカルを救うアンドレの手 | ★★剣を持った青獅子★★

オスカルを救うアンドレの手

ベルばらの登場人物は
悩める人ばかり。


原作には詩的な美しい言葉で
登場人物自らその心の内を語る場面が多くある。

原作の方の好きな語りシーンは沢山あるのだけれど、
アニメの方も、『はっ!』
とするような哲学ワードが発せられているシーンがあるの。


第1話
(前回もこのお話についてでした
お気に入り(*^-^*))

アニメのオスカルは近衛隊に入ることに反発し、軍服を身につけたくないという。

父の意向で女に生まれながら男として育てられ、そして王党派の父ジャルジェ将軍の希望でマリーアントワネット付の近衛兵として王家に使えるのだ!
と、言い渡される。

父の希望通りに生きて行くことに
疑問を持ち始める年頃になったオスカル。



彼女は父に言われるがままに男として育ち、剣や銃の腕を磨いてきた。

剣の腕は相当なものだったようなので、
本人も自ら進んで稽古をしている場面もあるけれど、
自分の人生には既にレールが敷かれていて、何処に進んでいくのかは分からないままに、自分の意志とは関係なく長く長く
それは築かれているのではないか。


そんなふうに、オスカルは思ったのだろう
と私は感じました。


父には言えなかった本音をアンドレに
告げるシーン。
このオスカルの言葉が深いな、と思うのです。



きっと私たちも、この時のオスカルと同じ心境になることがあるはず。


自分の将来、このままでよいのか?
自分はどうありたいと思ってあるのか。
未来に対する不安。
親に対しての反発。
悩み疲れて
自分自身を見失う。



これは人としての普遍的なテーマ。




ベルばらはフランス革命がメインで描かれているけれど、結局はその時代を生きた人たちの苦悩や人間模様が軸となっている。


その登場人物たちの姿は現代を生きる我々にとってもまた、普遍的なテーマとして存在しているからこそ、ベルばらの人気は衰えることがないのだなぁ
と、思う!



この他にも
一瞬『はっ!』とするような哲学的な言葉を発するキャラクターたち多数です。


追々それも描いていければいいなぁ。


ちなみにこのあと、オスカルは自分の意志で武官となることを選びます。


私は、
オスカルが悩んだときに相談した相手がアンドレであったのが良かったのではないかと思っています。


アンドレはオスカルの意志を尊重します。

ジャルジェパパからは、オスカルを説得するように!
と言われてオスカルを遠乗りに誘うのですが、アンドレはオスカルに軍服を着ろ!
と説得しないのです。



彼は、

オスカルは実際のところ、この先どのように生きていきたいと思っているのか?

という根本にある問題に気が付く。


アンドレとしては、軍人として生きるか否かの問題の前に、
男として生きるか女として生きるか、

それこそがオスカルの悩んでいる真の問題なのではないか、と思うのです。


13、14歳、の女の子なんてまさに思春期真っ只中。

今まで少年のように暮らしてきていたオスカルでも、女性としての心と体の成長、変化は止めることができない。


心と体と環境が
自分の手元を離れて、それぞれがバラバラにみんな別方向に動き出してしまい、
自身ではもう、かき集めることが出来なくなってしまったような
暗く淋しげな表情をするオスカル。




ましてオスカルは
『自分の気持ちをおさえてしまう、そんな子』


(と、オスカルがアラサーになってからパパが語っている。分かってたならもっと早い時期から気持ちを汲み取ってやってほしかった、父よ。。。)

きっと人知れず息苦しい思いの中、
この連隊長就任の話の行方を考えていたのではなかろうか。



この軍服を着るまでのエピソードもまた、原作にはなかったオスカルの葛藤が描かれていて、
彼女のキャラクターとしての深みがよく表現されているのではないかな、と思う。


原作オスカルはアニメオスカルに比べて、自分の信じた意見は遠慮なく相手にぶつけてゆく。

(そもそも原作オスカルは近衛になるのだ!とパパに言われて誇りを持って就任する。ので、こんな悩みはなかったのよね。)


アニメ→大人で知的、クレバーなオスカル。
原作→情熱的で勢いのあるオスカル。

性格設定は違うけど、どちらのオスカルも素敵だな、と思っています。



話はもどり、

遠乗りに連れ出してもらい、
アンドレに自分の気持ちをぶつけ、
思いっきり喧嘩して、


その結果、オスカルはどこに行こうとしているのか分からなくなってしまった、
という状態を抜け出します。


一度立ち止まってしまったオスカルだけどアンドレの言葉に背中を押されて、
自分で選んだ道を進む。
これはアニメのみのエピソードだけど、
とても気に入っているお話です。


それにしても、アンドレはオスカルのことを誰よりも(親よりも)分かっているのね、としみじみ思う。


あっ、それと(まだしゃべりたりない笑)

☆ここからは余談☆

この回で、アンドレの部屋にジャルジェパパが『オスカルが軍服着るように説得してくれよー』と、お願いしにくるのだけど
アンドレの部屋って、オスカルの部屋のすぐ近くにあるのね!
と、いうことが分かる。


オスカル、壁を伝って外からその様子を覗き見するの。つたっていける、ということは遠い場所ではないはず。
(もちろん一階ではないので危ないよ、気を付けてオスカル)
召使いの孫とはいえ、相当良い待遇を受けていた、アンドレ。

オスカルのお供で貴族の舞踏会やベルサイユ宮殿にも出入りしていたアンドレって、『従僕』とは言えども、その辺の貴族男性なんかよりも洗練された素敵な男性だったのかもしれないなぁー。



そうそう、この回で
オスカルとアンドレ、
殴り合いの喧嘩してます。

アンドレ曰く、こんな喧嘩は今回が初めてらしい。
(オスカルに一方的にイジメられる事はあったかもしれないけど笑)



でね、アンドレとオスカルは喧嘩の後手を繋いでるの。

かわいい。




アンドレがしっかりとオスカルの手を握っている。

殴り合いの喧嘩といっても兄弟喧嘩みたいな感じなのかな。
(まぁ、けっこーやり合ってたけど笑)

たぶん、オスカルはマジでムカついてアンドレを殴ったけど(笑)、アンドレはお兄ちゃんみたいに、わざとオスカルに喧嘩を仕掛けて先に手を出してみる。

ご存じの通りオスカル、
大概売られた喧嘩は買いますから。


そこのところアンドレよく知っている。

(*^-^*)
内に溜まっていたオスカルのストレスを
外に発散させてあげたのだね。




仲良く手を繋いだ彼ら。





あれから約20年、、、きらきら!!きらきら!!きらきら!!
はじめてのおつかい、みたいなフレーズ笑




衛兵隊に入った後の二人。



アンドレはやっぱりオスカルのことを気にしている。

気絶していてもオスカルの腕を掴んで倒れ込んでいる。


こういう細かい演出も素敵…




きっと、オスカルとアンドレが革命を生き延びて老夫婦になったなら


アンドレ、自分は目が見えないのにオスカルの手を取って、


そこ、危ないぞ、ほら気を付けろ



なんて、、、
オスカルの世話ばかりやいたのではないかな。



アニメは第一話から、
原作ベルばらにバッサバッサと
アナザーエピソードをぶっ込んできますが、私はアリ!と、思ってしまう。