ジェローデル | ★★剣を持った青獅子★★

ジェローデル

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近所を歩いていたら、馬に乗ったジェローデルを見かけた。


と、思ったらジェローデル似の犬だったという事はないだろうか?



ヘアースタイルも、顔も、気品もジェローデルを彷彿させるこの犬


『アフガンハウンド』

という犬らしい。


旧約聖書でノアの箱船に乗った種類の犬と言われている。

なるほど。

フランス革命でゴタゴタしていた中、きっと彼は逃げ延びて革命後にはどこかの貴族の令嬢と結婚して平凡だけど幸せに暮らしたんだろうなー、と思う。


ジェローデルのファンは多かったと聞くが、私がジェローデルをかっこいいと思った事は残念ながらない。

まずアニメから入った私はあの高いハスキーな声が受け入れられなかった。


後に三宅裕二の声を聞いてジェローデルを思い出すようになる。


ジェローデルって、かっこいいんだー★と思うようになったのは、宝塚で真矢みきがジェローデルを演じてから。

つまり、原作、アニメともに完全に脇役扱いだった。

しかも、アニメのジェローデルは原作に比べ、さり気なくダメキャラだ。


29、30話でオスカルの前に部下としてではなく、一人の男性として登場するジェローデル。


オスカルパパにオスカルをくださいとアピールし、衛兵隊に移動したばかりのオスカルに付きまとって気持ちを伝える。


次の登場はオスカルのお婿さん探しパーティー。

軍服を着て現われたオスカルを遠くから眺めながら
『あなたらしい・・』

と伏し目がちに微笑む。



その後、オスカルに対する彼の気持ちはストーリーの展開的にシカト状態となる。


そして35話。
平民議員に銃を向けようとした衛兵隊の前に白馬に乗ったオスカルとアンドレ颯爽と登場。

勿論、衛兵隊を率いるのはジェローデル。

『ひけー、ひけひけー!』
衛兵隊員全員の前を馬で駆け抜け、一旦左から右にフレームアウトした後、中央に再び引き返し、ジェローデルの前に立ちはだかるオスカルがかっこいい。


『ジェローデル、私の剣をうける勇気があるか?近衛隊の諸君、私の胸を砲弾で貫く勇気があるか?さあ、撃て!武器も持たない平民議員にその銃口を向けるというなら、まず私の屍を越えてからゆくがよい!』


雨が降りしきる中、両手を広げるオスカルがひたすらかっこいい。


しかし、オスカルは近衛隊が自分に逆らえるはずのない事を知っている。

人によっては自信過剰で自惚れにもとれる発言。


しかし、オスカルにはそれを言えるだけの影響力がある。

もちろん彼女を近衛の隊長として長年慕ってきた隊員たちは彼女に逆らうことは出来ないし、ジェローデルはまだオスカルを愛しい人として忘れられないでいるはず。


ジェローデルはそんなオスカルを前にして、すんなりと身を退く。


それはオスカルの貫く正義を感じ取ったからでも、共感したからでもない。


愛するオスカルの言うとおりにしただけである。

オスカルを愛しいと思うジェローデルに彼女を殺してまで平民に銃を向けるなんて考えはない。


美しいパリを火の海にしたくないが為に衛兵隊12名をすぐさま釈放するよう命じたマリーアントワネットと似たようなものだ。


フランスの変わりゆく様をきちんと把握しようとする貴族がいない。



話は戻って、会議場を去るジェローデルと近衛隊。

ジェローデルは去り際、オスカルを振り返り手を振る。


『ジェローデル・・・』

その光景をしっかり見届けるオスカル。

自分が仕向けたものの、謀反人となっても自分の命令に従ってくれたジェローデル。

ジェローデルの愛を少なからず感じ取っただろう。

しかし、オスカルとジェローデルがこれ以降接触する事はない。

二人はこれを最後に別々の道を歩むこととなる。


しかし、去り際に振り返ってオスカルに手を振るなんてジェローデル若干空気読めていない。


かなり張り詰めた空気の中かわされた会話に間違いないのだが、ジェローデル、久しぶりにオスカルにあえて嬉しくなってしまったのか。

このまま任務を遂行せずに引き返しては謀反人として何かしら処分されるもしれないのに。。。(笑)




その反面、原作ジェローデルは、花婿募集パーティーの後、オスカルに

自分が結婚したらアンドレは生きていく事が出来ないくらい自分を愛してくれていて、アンドレが不幸せになるなら自分もまた、この世で最も不幸せな人間になってしまう


と、告げられ、


彼が不幸になれば貴女もまた不幸になる、
わたしもまた、あなたが不幸になるならこの世でもっとも不幸な人間になってしまう。


とジェローデルは

身を退くことがただひとつの愛の証

と、オスカルの前から姿を消す。


アニメのジェローデルは中途半端にフェードアウトしてしまったが、原作ジェローデルはきちんとオスカルへの想いにピリオドをうつ。

パーティーでバラのはなびらを口にしていたオスカルは、『毒ワイン事件』『わたしのアンドレ事件』を経て、身を退く愛を見せたジェローデルの背中を見送りながら雑草を口にする。

バラ→雑草に変わったのはオスカルの心の変化が描写されているのだろうか?


その絵に解説を加えてしまうと無理矢理オスカルの心情を説き明かすみたいで苦しいから止める。

ってか実は私もよくわからない。(笑)


もしかしたらオスカルがくわえた葉は『月桂樹の葉』かもしれない。

市民の徽章としてパリ市民が帽子につけた月桂樹の葉。


女としての華やかな未来を手にできたはずのオスカルがジェローデルとの縁談を断ることで、フランスの貴族としてではなく、フランスの1国民としての人生を歩んでいくことにした表現とも取れる。



ジェローデルが身を引いた後、オスカルは父に

後悔はございません、
この身を剣に捧げ、砲弾にささげ、生涯を武官として生きる

と言っている。


また、ばあやも結婚の話をけってからオスカルが強いお酒ばかりを常に飲んでばかりいる、と心配している。


オスカルは随分忙しく働きまくっていたようだ。
酒の力が今の彼女を奮い立たせ、また、多くの悩みを紛らわせてくれているのだろう。


あの葉っぱは、自分の中の『女』を封印し、強く武官として自分の信じる正義に生きることにした描写だと無理矢理解析してみた。


後に謀反の罪で父に処分されそうになり、アンドレに助けられるまでオスカルは完全に軍人として生きる事に努める。



すっかりジェローデルの話から反れてしまった(笑)


ま、あの『身を退くことも愛の証』エピソードがあり、オスカルの『私の屍を越えてからゆくがよい!』 事件があるからこそ、ジェローデルのオスカルへの想いに深みが出る。


なので、アニメのジェローデルちょっと残念賞。


また、アニメにはないが(尺の問題か?)、ジェローデルはアンドレに敵対心むき出し。
嫌味を言いまくりで、普段温厚なアンドレもプッツンしてショコラをジェローデルの顔にぶっかけている。

オスカルを初めから女として見ていた原作版ジェローデルには、彼女にいつもぴったりとくっついているアンドレはさぞ、邪魔な存在だっただろうか。

部下としてしか見られていない自分と、幼なじみで同じ家に住み、本音を言い合えるアンドレ。


アンドレが平民で、貴族のオスカルと一緒になるはずがない!と確信していたジェローデルでも、嫌味を言わずにはいられないほど、隙のない関係をオスカルとアンドレは築いていたのだろう。


さすがジェローデル。

アンドレをライバル視したのは大正解。


オスカルは結局アンドレの為にジェローデルに嫁がず、最終的にはアンドレを愛し、アンドレの妻になるのだから。


ジェローデル。
ベルばらに出てくる特別悪い奴でも、良いやつでも、可哀想でも、幸せでもない無難で身近な貴族キャラだなーとおもう。(笑)


しかし、潔く身を退く姿はスマートで好感がもてる!(あくまで上から目線(笑))