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第18回全日本自動車整備技能競技大会優勝の1級自動車整備士が送る
日々の整備の備忘録

2015/4 フェイスブックの記事より


スズキ キャリィ


4WDに入らなくてデフのモーターとコントローラと4WDランプが点かないからメーターも変えたけど直らないので見て欲しい・・・

と業者からの依頼。


まずは配線図を修理書から印刷。

こういうセカンドオピニオン的修理は前の方がどこを見た、

とか何を替えた、

などそういう情報は一切忘れて白紙の状態から見る事にしています。

なぜなら見た見た言われて鵜呑みにして結局ちゃんと見ていない

なんて事が良くあって遠回りしてしまう事が良くあるからです(笑)


では本題、配線図を追っていきます。

上流から見ていくとまず4WDヒューズは切れていません。そこからのコントローラへの電圧、正常。

テール・ストップのヒューズ切れていません。そこからのコントローラへの電圧、キーオンの状態で正常。

次は4WDスイッチに行く配線、コントローラ出口は12V。

スイッチ側では0V・・・・はい異常ありました。

おそらくスイッチに来るまでの配線が断線しています。



パッと見では解らないのでビニールテープやカバーをむいていきます。

むける範囲で断線が見つからない場合はバイパス修理の覚悟を決め

スイッチ側からスタート!

中々見つかりません・・が配線をミッションに固定しているバンドの中で切れていました!


他にも2本ほど切れそうなので全部修理する事に!

取って置いた配線の束から合いそうな配線をピックアップして移植手術。



無事手術完了!4WDレバーを動かすと4WDランプ点灯。

デフの上のモーターもウィーンと動きしっかり4WDに入りました。

安く、しかも早く上がって業者の方も喜んでいる事でしょう(笑)



修理というのは原因さえ分かってしまえば、こんな事かと言われる内容だったりしますが、そこまでたどり着くプロセスであったりセンスであったりが重要で大変なところです。