●コルト ウッズマン
ウッズマンの前身である「.22ターゲットモデル」が発売されたのは1915年のことだ。使用弾薬はリムファイアーの.22ロングライフルで、発売当初は6.5インチモデルのみが作られた。
基本設計はジョン・M・ブローニングによるもので、そこへコルトの技術者であったジョージ・H・タンスレイとフランシス・C・チャドウィックの2名が改良を加えて完成させた。
1927年に名称を「ウッズマン」に変更し、1933年には4.5インチの「スポーツ」、1938年に6.5インチのブルバレルを装備した「マッチターゲット」がラインナップに加わった。アメリカが第二次大戦に参戦すると、軍用品の生産を優先させるため、1942年に民間向けモデルの生産が中断される。一般に1927~1942年に生産されたモデルは1stジェネレーションと呼ばれる。
第二次大戦が終戦を迎えると、1946年にウッズマンの生産が再開された。これに伴い、いくつかの仕様変更が行われたため、1946~1955年に生産されたモデルは2ndジェネレーションと呼ばれる。
まず、グリップの形状が変更され、フィンガーレストが付いたものとなった。さらに、グリップフレーム底面がフラット化された。1stジェネレーションではマガジンキャッチがヨーロピアンタイプであったが、これがグリップ上部へと移された。
1948年にはマッチターゲットが再びラインナップに加わった。1stのマッチターゲットではバレル根元のみが太くなっていたが、2ndではフルレングスのバレルウェイトが採用されたため、同じマッチターゲットでも世代によって仕様が大きく異なる。
1950年にはスポーツの廉価版「チャレンジャー」が発売された。リアサイトをフィクスドとし、マガジンキャッチをグリップ底面に戻すことで価格を抑えたモデルであった。1955年に「ハンツマン」に名称を変更し、6インチもバリエーションに加わったが、人気はいまひとつであった。
1955年、マガジンキャッチが再びグリップ底部へと戻され、3rdジェネレーションとなる。1959年にターゲットの廉価版「ターゲッツマン」が発売されたが、1977年にコルトは.22口径のオートマチックピストルの生産を終了した。
●魅せられて
コルト ウッズマン。名前こそ知っていたが、不思議なことに手に取る機会がなく、その存在に意識を向けることはなかった。
先日、とあるガンショップのショーケースを眺めていたとき、凛と佇む姿が目に留まった。何とも言えぬ魅力に魅せられ、手に取ると、やられた。買ってしまった。
シングルカラム特有の細さ、125°のアングル、大振りなフィンガーレスト、これらが三位一体となり、見事に調和したグリップの握り心地は実に素晴らしいものであった。
まずはパッケージから見ていこう。青を基調としたパッケージはMGCのものと瓜二つ。MGCの文字をCAWに変えたぐらいのもので、あとはMGC時代と同じではないだろうか。
.22LRを模した発火カートリッジが7発付属する。.22口径のカートリッジを手にするのは初めてだったので、その小ささ、細さに驚いた。
マルシンの9mmカート、タナカの.44magカートと比べると大きさの違いがよく分かる。
マガジンの装弾数は8発で、実銃よりも2発少ない。
どちらも元々はブローニングが設計したピストルだが、ウッズマンは過去のものとなった一方、ガバメントはさまざまなメーカーが販売を続け、今なお活躍している。どちらの設計も優れていると思うが、使用目的や弾薬の違いがその命運を分けたのだろう。
ウッズマンとルガーP08はグリップアングルがともに125°で、デザインもどこか似ている。
CAWは、MGCのウッズマンをリバイバルして販売しており、数多くのバリエーションが存在するが、今回、購入したのは4.5インチバレルの「スポーツ」にイライアソンサイトが付いたモデルだ。
左側面にはランパンコルトの刻印が入る。
右側面にはシリアルナンバーが打たれている。「238749S」というシリアルナンバーを調べてみたところ、なんと1968年製と出た。
あれ?CAWのウッズマンは2ndだったはず。
見た目は2ndでシリアルナンバーは3rd…。何か思惑があってのことなのか、単なる間違いなのか。謎である。
全弾撃ち尽くすと、スライドが後退した状態で止まり、エジェクションポートがガバっと大きく口を開ける。この姿はカッコいいとも、ダサいとも言い難い。このクセの強さ、アンバランスさ、みたいなものがウッズマンの魅力の一つだと思っている。
エジェクションポートを覗くと、金色のカートリッジが輝く。こういう光景を見ると「やっぱりモデルガンっていいな」と感じる。
トリガーの形状も独特だ。二つ折れ?になっていて、ものすごく薄い。試しにノギスで測ってみると、厚みはわずか2mmだった。Kフレームのナロートリガーの最も薄いと思われるところでも4mmもあったので、ウッズマンはその半分ということになる。
さて、肝心のトリガーフィーリングはどうか。トリガープルはかなり重い。遊びのあとにガクッと重くなる感じ。ストロークは短いほうだと思うが、キレに欠ける印象。磨けば光りそうな気配はするが、レットオフ直前のグッと重くなる感触が全てを台無しにしているような感じがする。
スライドストップとサムセフティはともにアクセスしやすい位置にある。引っ掛かりを抑えた最小限の大きさで、サムセフティの操作は固めだが、使い勝手は悪くない。
フロントサイトの作りは良く、ベースにはセレーションが入る。
リアサイトはナショナルマッチなどでお馴染みのイライアソンサイト。機能性もさることながら、見た目が抜群にカッコいい。
艶のある焦げ茶色のグリップ。光の当たり具合によって表情が変わり、それを見ているだけでも楽しめる。何といっても、大振りなフィンガーレストが肝。これがあることで握る際に位置がバッチリと決まる。
通常分解の方法も独特である。スライドを引いた状態でリアサイト前方にあるプランジャーを押しながらスライドを前進させ、メインスプリングハウジングを写真のように引き抜くことで、スライドとフレームを分割することができる。
通常分解をすると、このようになる。
スライド内部を見る。ファイアリングプレートを用いたサイド発火式で、ファイアリングプレートはエキストラクターを兼ねる。金色のパーツによって抑えられているのがリコイルスプリングで、ブリーチ内部に収められている。























