胆大小心録 その109 | むかしのはなし

胆大小心録 その109

百九

子も無く家産も無い腰の落ち着かない老(秋成)が、七十歳になる春に、
芝山(持豊)殿より、
「(七十の賀に)歌を詠んで贈ろう。題を申せ」
と乞われたので、
「この様子を頼む」と言って、大賀宗文を仲介にした。
この卿はとにかく達者で、様々な事を理解している。


芝山持豊は公家で、歌や学問に通じた人物です。
歌人や学者の知人が多く、特に本居宣長を高く評価したそうです。

題を乞われた秋成の返答にある「様子」とは、
漂白の身の上の事か、前条の大田のエピソードの事だそうです。

大賀宗文は第29条にも軽く出てきた人物です。