胆大小心録 その78 | むかしのはなし

胆大小心録 その78

七十八

ワレモコウは、地楡である。
薬用の他には植える人はいない。
女郎花と共に秋の野に咲いて趣を感じさせる。

ある日摘みに行って、ススキ・リンドウを加えて、隣人に贈る。
隣人は、この日に茶会をして趣味人達を楽しませた。
(茶会用に)これらの花を生けた。
客はワレモコウを知らず、
「これは何ですか」
と問う。
あるじは答える。
「白く咲けば梅だろうが、これは違う。
隣の翁が贈って来たものだ。帰り際に隣に聞いてください」
と。
客の一人は私の知り合いだった。
家に来て問うので答える。
「これは古書に見える花だ。君は知らないのか。
「桔梗・かるかや・われもこう、刃の太刀をこう刷いて」という言葉がある」
と言うと、大笑いして帰って行った。


ワレモコウの話です。
中国語で地楡と書くそうです。
当時は薬草として扱われていたそうです。

最後の部分は謡曲のある言い回しをもじった洒落だそうですが、
例によって全く意味がわかりません。