胆大小心録 その77 | むかしのはなし

胆大小心録 その77

七十七

女郎花は、おみなえしと言って、
和名抄に載っている漢名がわからない三品の一つである。
また(大和本草にある)敗醤というのも正しくないそうだ。

楽天(白居易)・放翁(陸游)が詩で辛夷(コブシ)と言っている。
辛夷の形などしているものか。これもまたでたらめに違いない。

男山麓の野辺に風はくねると(歌に)あるのは、
今もあるこの花の事だ。
女郎合わせという言葉は、中古の歌にさかんに出てくる。
今は堂上家が使うのをやめたので、誰も使わなくなった。

郭子もまた売値が安いので売るのをやめ、求めてもなかなか手に入らない。
秋の野に出て堀り、植えるより他に手段は無い。
これは古風で趣がある。

歌を詠めば、
 をみなへしさがのの原にほりつれてたが宮つこぞ夕いそぎする
 (嵯峨野で女郎花を採って
 夕風の中を連れ立って急いで帰るのはどこの社の神官だろうか)

また盛りを過ぎた花を中程より刈ると、
下枝は秋の末になった頃に、花より葉が紅葉するのはとても珍しい。
これは詩人でも知らない事だ。


オミナエシの話です。
萩と共に秋の七草の一つですね。

和名抄というのは正式には「和名類聚抄」といい、
平安時代の辞書のようなものです。

白居易は唐の、陸游は南宋の詩人です。
中国で言う辛夷とは木蓮の事だそうです。
ややこしいですね。

郭子という言葉の意味は良くわかりませんでした。
文意から商人の事なのでしょうかね。
女郎という名前にかけて、
遊郭に関係のある事かも知れませんがどうなのでしょうか。

ちなみにオミナエシは紅葉するのでしょうか?
全然わかりません。