西遊記 | むかしのはなし

西遊記

中野美代子訳「西遊記」を読んでいる。
以前より物語の大筋は知っていたが、ちゃんとした書籍を読むのは初めてだ。
読み始めて特に驚いたのが三蔵法師のヘタレっぷり。

若くして国中の僧侶の中から選ばれ、
徳と知識に優れた高僧として華々しく登場した三蔵は
いざ旅が始まると単なる駄々っ子に変貌する。

疲れたり腹が減るとすぐに不平を言い出し、暑さ寒さにも腹を立てる。
ピンチになる度に泣き出し、毎回悟空に面倒をかける始末である。
さらに警戒心も弱く、油断しては妖怪にさらわれるというパターンを何回も繰り返す。
それでいてほぼ一人で奔走する悟空よりも八戒を贔屓する傾向にあり、
悟空と八戒が揉めると常に八戒の味方をする。
正直悟空に同情してしまう。

ちなみに三人の弟子も割りと適当で、三蔵が生死不明になると
すぐに解散しようとする始末だ。

あまりにもチームワークの悪いこの一行。
読む側としてはなかなか微笑ましいが、
このメンバーを選んだ観音菩薩の気持ちがいまいちわからない。