今のところ晴れている新潟です。
さてさて、地方都市に住んでいて、都会暮らしは良いなぁと思うことの一つに、大量生産以外の物やサービスの存在があります。
例えば、地方都市では
大手フランチャイズ=全国区スタンダード=GOOD!
と言う公式がなんとなくありますが、
東京23区に住んでいると、
大手フランチャイズ=並=OK
という認識は、あると思います。
平たく言うと、新潟だと、
スターバックス > 路地裏のカフェ
なんだけど、東京23区だと、
路地裏のカフェ > スターバックス
ですよね。
カフェに限らず、商品でもなんでもそんな感じでしょうか?
なにしろ人が多いので、「皆の手に入る物」よりも「少人数限定」や「会員のみ」の物の方が「特別感」があって、惹かれるんですよね。
まぁ、でも、自分の欲しいものが明確ならば、自分で作っちゃえば?というのが、今回のお題です。
アメリカのキッズ向けプログラムなんかを見ていると、よく"Maker Movement (ものづくりムーブメント)"をお題にして、ありとあらゆるものを作ってみているシーンを見ます。ほんとに、この「ありとあらゆる」というところがポイントで、「使える物」とか「賢い物」などの「予定調和したもの」よりも、「あったらすごいけど、変なもの」的な、大人の世界で量産できる製品企画には決して乗りえないものたちを、こどもたちの創造力ありきで作らせるんですね。でも、作ってる本人たちは、「こんなのあったら面白いのになぁ」と真剣に作っているわけです。「もうちょっとこうしたら、完成度があがるんじゃない?」という大人の価値観を決して挟まないところが、一番のポイントなんでしょうね。
ほんとに、見ていて面白いんだけど、"Maker Movement"とはなんぞや?と思って調べてみると、はぁ、なるほど、Dale Dougherty氏が、Tim O'Reilly氏が立ち上げたモノづくり雑誌”Make:"から発生したモノづくりムーブメントの様です。
そもそもは、ハードウェア的にものづくりを楽しむことを提言していた様ですが、今では、モノがなんであれ、「欲しいものが製品化されるのを待つ」消費型社会から、「欲しいものは自分たちで作り出そう!」という参加型社会への移行を促すムーブメントの様ですな。
確かに、これはすごく自然な流れでしょうね。
情報だって、メディアから発信されるのを待つ時代では無く、自分たちで発信して参加する時代です。モノづくりも、今はありとあらゆる材料が手に入る時代ですし、3Dプリンターもあるわけだから、自分達で作れば良いわけか。
"Make movement"はもりに盛り上がり、世界的に「Make フェアー」なども開催していました。凄い
創設者のDougherty氏いわく、
「Makeを発刊した時はあくまでも大人が対象でしたが、Maker Faireが始まると家族向けになりました。でもよく観察していると、子どもたちも集まってとても楽しんでいるのだけれど、表情に寂しさを感じたのです。家に帰っても道具を使ったり遊びを続ける機会がありません。それに、なぜ学校ではこんなに楽しいことができないのだろうかと。
アメリカでも日本と同様に科学に関する授業はありますが、情報を伝えて終わりという教育内容が多い。あるいは、実験して同じ結果を得るために同じことの繰り返しをしているわけです。型にはまったやり方だと、科学に興味を持っているような子供は退屈してしまいます。だから、型にはまらないことをするチャンスを子どもに与えたいと思いました。暗記やテスト以外の教育制度の枠組みから外れたほうが楽しいでしょう(笑)。 子どもにオブジェを作るための知識を伝えるのではなく“Make”する行為を伝えるということです。」(Ascii.jpより抜粋)
うーん、まさにそのとおりです
でも、学校に求めるのは、予算とか時間とか人員の確保とかいろいろ制限があって無理ですから、学校以外でこんな機会が与えられればいいですよね。
昔、「時計を分解してみた」男の子って、沢山いましたけど、今もいるのかな?Make Movementでは、「モノを分解してみること」も推奨しています。そう言えば、ウチのお父さんもいらなくなったPCをウチの坊と分解して遊んでいたなぁ。こういうの推奨しちゃうとこが、アメリカ的。イタズラとか大好きだもんね。パイ投げとかね、ほんとにする家庭もありますよ。私はコレ楽しめないんですけどね
「1人1人の個性で新しい流れを作り出そう」って、すごく健全だなぁと思います
地方都市こそ、都市部追随型を脱却して、こういう流れに乗った方がいいですよね
詳しくは、Dale Dougherty氏のTED talksでどうぞ
https://www.ted.com/talks/dale_dougherty_we_are_makers ?
それでは、良い一日をお過ごしください