物語の主人公のとして登場してくる山岡士郎は、東西新聞社文化部の記者です。
東西新聞社創立百周年記念事業「究極のメニュー」担当者に同僚の栗田ゆう子共に抜擢され、その食に対する知識や能力により、数々の問題を解決していくという展開になっています。
1巻第1話で同僚の花村典子から「文化部の厄介者」「社内でも変わり者扱い」と評され、また、21巻『カジキの真価』での二木まり子
からは「わが社始まって以来のグータラ社員」「遅刻欠勤の多さは会社一」「出勤しても居眠りばかり」と評される、勤労意欲に乏しいダメ人間でした。
しかし、同時に「野放図で鈍にみえるくらい社会の枠組みから外れた自由な精神の持ち主で、それでいて物事の一番大事な根っこの部分をつかんでいる人間」とも評されていました。
また、栗田ゆう子からは「食べ物のことになると突然クソまじめになる」と言われるなどこれからの人物像が浮き彫りになってきます。
会社に勤務してからの士郎の能力は、いろいろなトラブルや知人の問題などを解決するなど、風貌に似合わず敬意を払われる一面も持っていました。
食に関係した番組に出演したときにも、食に対する薀蓄の違いで出演者と喧嘩して番組のオンエアを止めてしまうという、父譲りの傲慢さが発揮されてしまうのです。
相手が誰でもお構いなしにしたり顔で相手をからかったりすることもあるが、度が過ぎると本気で相手の逆鱗に触れることもある。
ただ、持ち前の食の薀蓄を生かして相手を説得ないし敬服させるという話のパターンが多いです。