
【原発事故】60歳原発作業員の死亡 起きるべくして起きた“人災” 原発潜入ライターが報告
福島第一原発の記事が氾濫しているが、記者自身が「中に入って」書かれた記事はいまだない。
そんななか、ライターの鈴木智彦氏が、第一原発で作業員として働きながらレポートする。
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原発での作業について、あちこちで盛んに暑い、暑いと報道されているのは、作業員にそれなりの
装備が必要だからだ。たとえば溶接を担当すると、肌着が汚れないようまず布のつなぎを着込み、
その上に防護服を着る。さらにその上から火花が飛んでも問題ないような作業着を着なければ
ならない。手にはゴム手袋を二重にはめ、その上に革手袋をして、これに防毒マスクを被る。
気軽に水分補給もできずマスクも外せないから、どうしたって熱中症になる。
5月14日、原発事業に新規参入してきた不二代建設(福島県いわき市)で働く60歳の作業員が、
電動ノコギリの搬送作業で死亡した。作業員が働いていた集中ラド(廃棄物処理施設)では、
それぞれの階ごとに協力企業が違っており、2交代の24時間態勢で作業が行なわれている。
かなり体力的にキツいらしい。
いちいち死人を出さないと作業できない原発とは何よ?
普通の解体作業でもあぶないのに。