キミと笑って 頬寄せて
そして甘い キスをしよう
ホワイトクリスマス。
俗に言う、雪が降っているクリスマスのことだ。
だが、残念ながら日本では12月に雪が降ることは滅多にない。
「・・・和葉、」
年に一回のクリスマス。
「折角だからどっか行こうか」という拓真の提案で駅へと歩き出した二人。
だが、特に会話があるわけでもなく。
信号待ちをしていた拓真が吐く息が白く染まる。
それを見て、和葉が小さく息を吐きだしてみる。
するとそれは白い息となって口から闇へと溶けていった。
暫く息で遊んでいると、信号が青へと変わった。
また口を閉じて歩いているとかけられた声に和葉は顔をあげた。
「・・・ん?」
「どこ、行く?」
「・・・どこでも、いいよ?」
どこでもかぁ・・・と悩んだように呟いた拓真。
と、和葉が「ぁっ・・・」と小さく声をあげた。
「ん?」
「・・・や、」
なんでもない、と続けようとした和葉は、途中で言葉を止めた。
なに?と拓真が優しく微笑み、続きを促す。
「・・・あの、」
「うん」
「イルミネーション・・・」
「ん? ・・・ああ、駅前のやつ?」
「・・・・」
コクリ、と小さくうなずく和葉。
しっかりと繋がっている手。
最近になってようやく普通に繋いでくれるようになったのだ。
そんな手の先の愛しい彼女を見た拓真は小さく笑った。
「見たいんだ?」
「・・・やっぱ、いい」
「くくっ・・嘘だよ、行こうか?」
ぷいっと顔をそらす和葉に、拓真は再び喉を鳴らす。
「あははっ、ほら、もう。拗ねないで? 行こうって」
「・・・」
相変わらずツンデレだなぁ、と拓真が笑う。
「・・・駅、まだ?」
「もうすぐだよ」
もうすぐ、の言葉通り、駅が見えてきた。
人が増えてくる。
「・・・・人凄いね。流石クリスマス」
「・・・寒い」
全然違うことを同時に呟いた二人。
顔を見合わせて、小さく吹きだす。
「あっちすいてるね。 あっちのツリー行こうか。ついでに温かいもの買お」
「・・・ん」
優しく引っ張る拓真の腕に素直についてくる和葉。
二人の目に、ツリーのイルミネーションが映る。
「・・・っ、」
綺麗、という言葉を飲み込んだ和葉。
暫く二人で眺めていたが、ふと拓真が和葉の手を離した。
「ちょっとここにいて。飲み物買ってくる」
「・・・・・・わか、った」
寒い、と両手をこする和葉。・・・拓真の体温が恋しい。
待つこと数分。
ぴと、と頬に熱いものが触れ、和葉は小さく息をのんだ。
「・・・拓真っ!!」
「ごめんごめん。熱かった? はい、紅茶でよかったよね?」
「・・・ありがと、」
くるくるとキャップを外し、一口、口に入れる。
甘いミルクティーが口に広がり、ボトルから出る湯気で目の前が曇った。
隣で拓真も、うー、温かい・・・などど言いつつコーヒーを口に含んだ。
「・・・ん?」
じっと見てることに気付いたのか、拓真が和葉を振り向いた。
なんでもない、とふるふると首を振れば、そう?と再び拓真がツリーを見る。
割と整っている拓真の横顔を、ツリーのカラフルな灯りが照らす。
「・・・ぁ、」
「・・・・・・雪、だね」
「・・・ホワイトクリスマス?」
そっか、今日クリスマスだもんな。と拓真が小さく呟く。
ふわふわと舞う白い雪。
ふっと和葉の頬が緩んだ。
「珍しいね」
「えっ、なんで?」
「・・・日本ではあんまり雪降らないから」
「あー、そっか」
よかった、と笑う拓真に、どうして?と和葉が首をかしげた。
「和葉と一緒にいて。一緒に雪見れて」
「・・・・・」
拓真の言葉に和葉が顔をうつむかせる。
そんな和葉を見て微笑んだ拓真は、最上級を放った。
「好きだよ、和葉」
White X'mas
(そんな二人を包むかのように降る雪は白く温かく)
*****
ということで。
White X'mas、12月のお題でした。
甘ラブ、これはギリギリクリアな気がする。
コメディタッチ。・・・ん?←
何それ美味しいのってことで。
普通に無理でした、すみません。
いや、あのでも楽しかったんです。
この二人物静かだから盛り上がりに欠けるけど。物凄く←
で、キーワードが三つ。
「雪」「イルミネーション」「白い息」
白い息、何回も出てきますけど、意味が一緒で言葉が違うんで四苦八苦。
苦労しました笑
拓真&和葉シリーズ第何弾だろうか。
第四弾、かな。うん。
・・・書けば書くほど二人のキャラが安定しません。笑
書きやすいけど、最近拓真が暴走します。
言うことを聞いてくれません。
あ、まあ和葉もだけど←
とりあえずお前ら!もっと甘い雰囲気出せ!!←
追記:「White Xmas」ではなく「White X'mas」だと思ったので。
勝手にアポストロフィ「'」つけさせて頂きました。